ミドリムシとは?

What is Euglena?

ミドリムシ(微細藻類ユーグレナ)とは?

僕らの相棒、ミドリムシ。

「Sustainability First(サステナビリティ・ファースト)」というフィロソフィーを掲げているユーグレナ社。ミドリムシ(微細藻類ユーグレナ)の力で、不安が多い未来を明るいものへ変えるべく、日々研究を進めています。

約5億年前の太古の地球に
誕生しました!
二酸化炭素を吸って酸素を吐き出す、
光合成によって成長します
昆布やワカメの仲間です
淡水に生息します。
海水に生息する仲間も
緑色は葉緑体
(クロロフィル)の色です
大きさは長さ0.05mm~0.1mm。
幅0.01㎜です
鞭毛を使い、自らの意思で
動くこともでき、
植物と動物の両方の性質を持ちます
光合成能力が高く、大気中の
約1000倍のCO2濃度の環境でも
元気に育成します
多くの大学、研究機関で
食料・栄養・温暖化問題の
解決策として研究されています

ミドリムシは栄養豊富

動物と植物の両方の性質を備えているミドリムシは、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、不飽和脂肪酸など、実に59種類もの栄養素が含まれています。また、成人の必須アミノ酸すべて(9種類)がバランスよく含まれており、人間が生きていくために必要な栄養素の大半を、ミドリムシは含んでいるといっても過言ではないのです。

59種類の栄養素がチームで働く

石垣島ユーグレナ10億個(約1000mg)に含まれる栄養素を
他の食材にたとえるとこんなにもたくさん!

食物繊維・亜鉛・鉄・ナイアシン・βカロテン・ビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンB12・ビタミンE・ビタミンK

細胞壁の有無

植物と動物、両方の特徴があるミドリムシは、吸収を妨げる細胞壁をもたないため、93.1%という高い消化率を誇ります。

野菜:野菜は固い細胞壁があり、栄養が吸収されづらい / ユーグレナ:九州を妨げる細胞壁がないため、栄養素を消化吸収しやすい(消化率93.1%)。
パラミロン

パラミロン 撮影:青山学院大学 福岡伸一教授
撮影:青山学院大学 福岡伸一教授

ミドリムシは、他の生物にはない特有成分パラミロンを多く含んでいます。それはキノコなどに多く含まれるβ-グルカンの一種。
食物繊維であるパラミロンは、健康への応用が期待され、多くの学者や専門家が研究を進めている注目の成分です。

ユーグレナ社の考える健康

私たちは現代人が抱える健康不安は1つの要因ではなく、複合的な要因によって生じていることに着目しました。特に、「栄養不足」「疲労」「免疫力低下」は、相互に影響を及ぼしあい、下図のように連鎖的に体調の悪化を招いてしまいます。

「栄養不足」「疲労」「免疫力低下」は、相互に影響

持続的な健康を目指すためには、部分的な対症療法ではなく、「栄養不足」「疲労」「免疫力低下」のすべてにアプローチすることが重要です。石垣島ユーグレナは、現代人が抱えるこれら全ての健康不安に立ち向かうべく、日々研究に取り組んでいます。

ユーグレナ社の
ミドリムシはサステナブル

光合成による環境負荷の低減

ミドリムシは光合成により成長、増殖します。光合成を行うということは、二酸化炭素を炭水化物等に固定化して酸素をつくるということです。この生産効率が他の植物と比べても、ミドリムシは非常に優れています。

この二酸化炭素の固定能力の高さが、地球温暖化対策にとても有望であると期待されています。
ユーグレナ社はミドリムシの食用屋外大量培養に世界で初めて成功しました。今日もユーグレナ社の培養プールでは、ミドリムシたちが光合成しています。

世界で初めてASC-MSC海藻(藻類)認証を取得

ユーグレナ社のミドリムシは、「ASC-MSC 海藻(藻類)認証」を世界で初めて取得しました。
ASC認証は、環境と社会に配慮した責任ある養殖方法で生産された水産物を対象とする国際認証制度、MSC認証は、持続可能で環境に配慮した漁業で獲られた水産物を対象とする国際認証制度のことです。

沖縄県石垣島の美しい自然の中で育てたユーグレナ社のミドリムシは、持続可能性に配慮された食材なのです。

バングラデシュの子どもたちの栄養問題解決に貢献

バングラデシュでは、5歳以下の子どもの半分が貧血状態にあり、また、ビタミンA、B12、鉄分、亜鉛等が不足しがちで、5歳以下の子どもの36%、約550万人が発育不全状態に陥っています。 ユーグレナ社ではバングラデシュの子どもたちの栄養問題解決を目指して、お客さまからの売上の一部で、バングラデシュの子どもたちに栄養豊富なミドリムシクッキーを届けています。

すでに配布数は累計1,500万食を突破。今後も多くのお客さまからの支援により活動規模を拡大してまいります。

地方振興にも貢献

ユーグレナ社のミドリムシは、地域振興にも役立てられています。
「ユーグレナ石垣ぬちぐすいプロジェクト」では、石垣島を発信源として、沖縄のさらなる地域振興に資するよう、島の特産品として石垣島ユーグレナを用いたメニューや食品の開発を行っています。
また秋田県では、秋田今野商店とユーグレナ社が開発した新素材「ミドリ麹」を使って産業振興に貢献しています。蒸した国産米に種麹とミドリムシを混ぜ込んで製造される「ミドリ麹」は、発酵文化で知られる「美の国あきた」の魅力につながる新原料として、地域活性へ寄与していきます。

ミドリムシ豆知識単細胞生物ミドリムシにも多様性

ユーグレナ社では、ユーグレナ・グラシリスを石垣島で生育しています。単細胞生物のミドリムシは分裂を繰り返して増殖し、つまり、同じ細胞の個体がどんどん増えるので、一見すると「どのミドリムシも同じ」と思われますが、実はミドリムシにもそれぞれに個性があるのです。その一部をご紹介します。

グラシリス
主にサプリメントや食品に使用されることが多いです。食物繊維の一種であるパラミロンを多く含んでいることが特徴です。
ミュータビリス
ミドリムシの中でもとても細長い体をしており、環境適応能力が高い点が特徴です。
サンギニア
トマトの赤い成分、リコペンと同様にカロテノイドの一種であるアスタキサンチンを含有しているため、条件により真っ赤になります。
アジリス
グラシリスに最も近縁なアジリス。しかし、サイズが小さかったり、酸性環境では増殖できないなど、性質は全く異なります。

ミドリムシの更なる可能性

ミドリムシの可能性は無限大!食品だけでなく、燃料や飼料、さらにミドリムシの残渣を用いた肥料やバイオマスプラスチックと多岐にわたり活用されています。私たちの生活に欠かせない存在となる未来は、もうすぐそこまで来ています。

食品・サプリメント
ミドリムシには、ビタミン13種、ミネラル9種、アミノ酸19種、DHAやEPAなどの不飽和脂肪酸12種、他にも食物繊維の一種であるパラミロンなど合わせて、全部で59種類もの栄養素がバランスよく含まれています。しかしミドリムシは食物連鎖の最下層に位置し、他の生物にすぐに捕食されてしまうため、培養することが困難でした。それでも、2005年についにユーグレナ社が大量培養に成功したため、今では私たちの健康も支えてくれる存在へとなったのです。
バイオ燃料事業
ミドリムシは培養方法によって、体内により多くの油を作ることができます。この油を抽出・精製することで、バスや飛行機などに利用可能なバイオ燃料をつくりだすことができ、すでに日本各地でミドリムシを原料の一部にしたバイオディーゼル燃料を使ったバスや乗用車が公道走行しています。 ミドリムシは培養時に農地を必要としないため農作物や土地との競合性が低く、かつ、光合成で成長するので化石燃料を消費して排出されるCO2を吸収して育ち、炭素循環型社会を構築することができるのです。
飼料
59種類の豊富な栄養素を含むミドリムシを活用した飼料を製造しています。この飼料を使用することで、味や品質が向上することが研究により明らかになっています。また、ミドリムシを活用することで飼料に使用されるタンパク質源を多様化することができ、食糧と競合しないミドリムシは、持続可能な原料としても有効です。
普段皆さんが口にする食べ物のうまみにもミドリムシの力が備わっているのです。
培養土・肥料
バイオ燃料製造過程から出るミドリムシの残渣を活用した有機液肥や培養土や、残渣だけでなくミドリムシが配合された有機化成肥料も開発されています。
ミドリムシの使用により、収穫量の増加や収穫後の作物鮮度の低下を抑制する可能性が示唆されており、今後ますます農業分野における更なる利活用や機能の追求に関する研究がすすめられています。
バイオマスプラスチック
肥料だけにとどまらず、ミドリムシのバイオ燃料製造過程から出る残渣の活用として、バイオマスプラスチックの開発にも取り組んでいます。残渣を活用したものだけでなく、ミドリムシだけに含まれる特有成分パラミロンを使用したバイオマスプラスチック「パラレジン」の開発も進められています。
既に開発に成功し、100%石油由来プラスチック製品に比べ、強度があることも実験結果で分かっています。他にもバイオマスプラスチックの開発は、海洋プラスチックごみ等、社会問題解決の一助になり、海の生態系を守りながら、私たちの生活にも便利さを届けてくれるのです。

ミドリムシの歴史

ミドリムシの歴史

  • 5億年前

    ミドリムシが誕生

    地球誕生後の原始の地球で初めて誕生した生物の一つです

  • 1660年代

    オランダレーウェンフック
    ミドリムシを発見

    ミドリムシ(学名:ユーグレナ)はラテン語で
    美しい(eu)眼(glena)という意味を持っています

  • 1950年代

    ミドリムシを用いた光合成研究が行われる

    光合成による炭素固定反応であるカルビン・ベンソン回路を解明(1961年 ノーベル化学賞)

  • 1970年代

    宇宙開発視点での
    ミドリムシ研究が進む

    ミドリムシが太陽光と二酸化炭素で育つことができること、そしてヒトの呼吸で出た二酸化炭素がミドリムシの成長を促し、結果として酸素が得られるという二重のメリットが注目

  • 1990年代

    ミドリムシを使った医療、
    医療品の開発、二酸化炭素固定
    などについて研究が進む
  • 200512

    ユーグレナ社が世界初の
    食用屋外大量培養に成功
  • 2007

    ミドリムシを活用した
    食品サプリメントの販売開始
  • 2010

    ミドリムシを原料とした
    バイオ燃料製造の研究開始
  • 2020

    ミドリムシを原料の一部とした
    バイオディーゼル燃料が完成、供給開始
    パラミロンからつくるバイオプラスチック「パラレジン」の研究を開始
    ミドリムシの農業利用の研究から培養土を作成
  • 2021

    ミドリムシを原料の一部とした
    バイオジェット燃料が完成し、飛行に成功

another future

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