環境

Environment

基本的な考え方

人口増加、都市化、経済発展に伴い、不適切な廃棄物処理や水質汚染、大気汚染などの環境問題が深刻化しています。また、温室効果ガスの排出により地球温暖化が進み、気候変動は私たちの生活に大きな影響を与えているほか、動物や植物の自然の生態系も脅かしています。これ以上生態系を脅かし生物多様性を失わないためにも限りある自然を保護し、回復させなければなりません。
当社は、2005年の創業当初から栄養問題や環境問題に取り組み、ユーグレナをはじめとする藻類を用いて「人と地球を健康にする」ことを目指した事業を展開しています。
当社は、主たる事業活動として、石垣島で培養した微細藻類ユーグレナやクロレラを活用して、健康食品や化粧品等のヘルスケア商品を販売しており、豊かな自然なしには事業が継続できません。「Sustainability First(サステナビリティ・ファースト)」というユーグレナ・フィロソフィーを掲げている当社は、自然豊かな地球を次世代に残していく責務を負っていると考えています。
このような考えの下、当社は、環境保全に関する国際的な宣言、規約、条約、並びに事業展開している国と地域の法規制を遵守し、環境汚染を防止し、温室効果ガスの排出量を削減し、生物多様性の保全に取り組みます。また、製造拠点、研究拠点、品質管理施設において発生する金属屑、廃プラスチック、廃油などの産業廃棄物の排出量削減に努めます。さらに、材料、エネルギーなどの地球資源の利用量削減に努めます。なお、具体的な環境目標については現状制定しておりませんが、可能な限り速やかに策定し、対外公表することを予定しています。

気候変動の抑制

当社は事業活動から排出される温室効果ガスのうち、気候変動への影響が最も大きいCO2排出量の削減に向けて、CO2排出量の計測に対する取り組みを行っております。製造設備で使用する電力を中心としたエネルギー消費によって、直接・間接的にCO2を排出していることから、その排出量の計測と抑制を継続的に実施していく方針です。CO2排出量の計測については、エネルギー量の計測およびScope1※1、Scope2※2のCO2排出量の計測から取り組みを始めております。今後、環境方針の策定を実施した上で、CO2排出量の削減目標を策定し、目標達成に向けた取り組みを推進してまいります。

※1 Scope1:当社自らによるエネルギー使用(燃料の燃焼、工業プロセスなど)に伴う直接排出のこと
※2 Scope2:他社から供給されたエネルギー(電気、熱・蒸気など)の使用に伴う間接排出のこと

取組事例CO2排出量の計測

当社グループで使用するエネルギー量および当社グループから排出されるScope1、Scope2のCO2排出量のうち、主なものは表1および表2のとおりです。当社グループの全ての事業活動のうち、ヘルスケア事業の生産拠点である八重山殖産および当社の生産技術研究所からのCO2排出量が全体の半数以上を占めております。そのため、CO2排出量を計測する事業所の対象は八重山殖産および生産技術研究所に限っております。
今後、CO2排出量削減に関する目標設定を行い、目標達成に向け積極的に課題解決に取り組んでまいります。

比較が困難なため、2021年12月期の期中に連結子会社化したグループ会社(LIGUNA、キューサイ、大協肥糧)は除く

【表1】
エネルギー投入量
  • ※ エネルギー投入量:総エネルギー量および売上高は八重山殖産および生産技術研究所のデータを使用しております
  • ※決算期の変更に伴い、2021/12期のみ15カ月分の計測量を使用しております
【表2】
CO2排出量
  • ※CO2排出量:CO2排出量および売上高は八重山殖産および生産技術研究所のデータを使用しております
  • ※決算期の変更に伴い、2021/12期のみ15カ月分の計測量を使用しております
取組事例TCFD提言への賛同・シナリオ分析

当社は2019年5月、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD※1: Task Force on Climate-related Financial Disclosures)による気候関連財務情報開示を求める提言に賛同するとともに、提言の推進を行うことを目的に設立されたTCFDコンソーシアム※2に入会しました。TCFDによる提言に基づき、気候関連のリスクと事業機会、ガバナンス体制について情報開示を強化しております。

  • ※1 TCFD:金融システムの安定化を図る国際的組織である金融安定理事会(Financial Stability Board)により設置されたタスクフォース。気候変動に関する情報開示を行う企業への支援や、低炭素社会へのスムーズな移行により金融市場の安定化を図ることを目的とする
  • ※2 TCFDコンソーシアム:企業の効果的な情報開示や、開示された情報を金融機関等の適切な投資判断に繋げるための取り組みについて議論を行うため、2019年5月、日本において設立。TCFDに賛同している企業・機関であれば入会可能

プラスチック排出量の削減

当社グループは、ヘルスケア事業で展開する食品・化粧品の包装容器や、商品をお客さまのもとへお届けするための包装資材等において、多くのプラスチックを使用しています。廃棄されたプラスチックによる海洋汚染や生態系への影響の抑制は、自然資本を活用して事業を行っている企業として、重要課題のひとつと認識しております。そのため、当社では、「環境への意識の高さ、低さに関わらず、お客様が意識せずとも環境に配慮した行動をとれる仕組みの構築を目指す」という方針のもと、2020年6月に、2021年中に当社商品に使用される石油由来プラスチック量の50%削減を目標に掲げました。以降、既存の飲料用ペットボトル商品を全廃する、一部商品においてお客様がプラスチックストローの有無を選択可能にする、主力化粧品ブランド『one(ワン)』の容器を環境負荷の低いチューブタイプに切り替える等の施策を実施しております。

取組事例緩衝材の脱プラスチック

当社の直販事業では、お客さまに郵送で商品をお届けしており、2019年12月までは商品梱包の緩衝材として年間約600万個のプラスチック製のエアパッキンを使用しておりました。2020年1月からは一部の商品の梱包においてエアパッキンの使用を削減し、紙の緩衝材または段ボールの仕切りを採用することで、緩衝材のプラスチック削減を実現しております。

  • 1つの荷物にエアバッグ約6個使用

    (従前の梱包方法)エアパッキンを使用した梱包

  • 紙の緩衝材または段ボールの仕切り(緩衝材なし)に変更

    (2020年1月以降の梱包方法)段ボールの仕切りを採用した梱包

取組事例ペットボトル商品の全廃

当社は2020年に、商品に使用される石油由来プラスチックの削減を目的に、既存の飲料用ペットボトル商品の全廃と、一部商品においてお客様がプラスチックストローの有無を選択可能にすることを決定しました。当社の主力飲料商品である「からだにユーグレナ」は、ペットボトルではなくカートカンを現在採用しております。カートカンは、紙パック同様リサイクル可能な包装容器です。また、原材料に間伐材や国産材を30%以上使用しているため、CO2吸収効率の高い健全な森を育てることを可能にし、地球温暖化防止にも貢献しています。また、一部商品ではバイオマスプラ配合ストローを採用し、石油由来プラスチック削減に努めております。今後も、環境負荷の低い容器包装を用いて当社商品を開発・販売してまいります。

からだにユーグレナGreen Smoothie乳酸菌
からだにユーグレナ Green Smoothie乳酸菌
取組事例スキンケア商品容器のチューブタイプへの切り替え

スキンケアブランド『one(ワン)』のオールインワンクリーム6品の容器を、2021年9月以降、従来のジャータイプの容器から、サトウキビ由来樹脂を本体に配合したチューブタイプの容器に順次切り替え、公式ECサイト『ユーグレナ・オンライン』にて販売しています。容器の変更により、従来品と比較して最大90%の石油由来プラスチックの削減を実現しました。また、メール便で配送した場合は、輸送体積が小さくなり再配達も不要となるため、配送に伴うCO2排出量の削減という観点からもサステナブルな商品設計を実現しました。

水の保全

人口増加、都市化により将来の淡水の需要は増加する一方で、洪水、干ばつ、異常気象がこれまでになく頻発しており、水不足が深刻化しています。水へのアクセスは基本的な人権であり、私たちの健全な経済活動に必要不可欠です。

当社グループが製造する商品の原料となるユーグレナやクロレラは、培養に水を必要とするため、持続可能な生産を行う上で水の保全が重要な課題であるとの認識のもと、サプライヤーを含むステークホルダーとともに、水の使用量の削減に取り組みます。

取組事例水使用量の計測

当社グループで使用する主な井水および上水の使用量は、表3のとおりです。当社グループの全ての事業活動のうち、ヘルスケア事業の生産拠点である八重山殖産および当社の生産技術研究所における水の使用量が全体の半数以上を占めております。そのため、水使用量を計測する事業所の対象は八重山殖産および生産技術研究所に限っております。

比較が困難なため、2021年12月期の期中に連結子会社化したグループ会社(LIGUNA、キューサイ、大協肥糧)は除く

【表3】
水使用量
  • ※ 水使用量:上水・井水の使用量および売上高は八重山殖産および生産技術研究所のデータを使用しております
  • ※決算期の変更に伴い、2021/12期のみ15カ月分の計測量を使用しております
取組事例水ストレス評価

毎年、国内・海外全拠点を対象に、WRI Aqueductを用いて水ストレスを評価しています。これまで水ストレスが「極めて高い」と評価された拠点はありませんでした。 海外現地法人である上海ユーグレナのみ、水ストレスが「高い」と評価されていますが、同拠点の売り上げがグループ全体に占める割合は1%未満です。 全拠点において水使用料の削減に努めると共に、水ストレス評価を継続しながら、水資源の保全および持続可能な利用に取り組んでいきます。

廃棄物排出量の削減

当事業活動を営む上で、当社は製品の製造等の過程を中心に廃棄物を排出しています。廃棄物は適切に処理がなされない場合、環境を汚染する可能性があるだけでなく、資源の浪費による枯渇リスクの増大に繋がり、長期的な事業継続に影響を与えると考えております。そのため、当社では廃棄物の適切な処理や廃棄量の削減、再利用を推進して参ります。
当社の製造拠点、研究拠点、品質管理施設において排出される主な産業廃棄物は金属屑、廃プラスチック、廃油などで、拠点ごとに削減の目標と計画を作成し、モニタリングに努めております。産業廃棄物の委託処理は、電子マニフェスト制度に準拠し、対応しております。
今後、環境方針や環境目標を策定し、リサイクルの対応も視野に入れ、目標達成に向けた取り組みを推進してまいります。

※電子マニフェスト制度:不法投棄防止を目的に、排出事業者が収集運搬業者および処分業者に委託した産業廃棄物が、委託契約通り適正に処理されたかを把握するため、産業廃棄物に関する情報を電子化し、ネットワーク上で確認を可能にした仕組みのこと

取組事例産業廃棄物排出量の計測

当社グループの主な産業廃棄物排出量は、表4のとおりです。
当社グループの全ての事業活動のうち、ヘルスケア事業の生産拠点である八重山殖産および当社の生産技術研究所からの廃棄物排出量が全体の半数以上を占めております。そのため、廃棄物排出量を計測する事業所の対象は八重山殖産および生産技術研究所に限っております。

※ 比較が困難なため、2021年12月期の期中に連結子会社化したグループ会社(LIGUNA、キューサイ、大協肥糧)は除く

【表4】
産業廃棄物排出量
  • ※ 産業廃棄物排出量:産業廃棄物排出量および売上高は八重山殖産および生産技術研究所のデータを使用しております
  • ※決算期の変更に伴い、2021/12期のみ15カ月分の計測量を使用しております

ライフサイクルアセスメントの実施

当社が販売する商品において、原料の調達から商品の使用・廃棄に至るまでの環境負荷を認識し、環境負荷軽減の余地を検討するために、ライフサイクルアセスメントを実施することは重要課題のひとつと認識していますが、現状、実施が出来ておりません。可能な限り速やかに実施の準備を行い、対外公表するよう努めてまいります。

環境と社会に配慮した生産活動

環境規制への対応

【各期環境関連罰金額
2019年9月期 0円
2020年9月期 0円
2021年12月期 0円

※ 創業以来、環境関連罰金の発生はありません。(2022年3月現在)

環境認証の取得

当社グループは、沖縄県石垣島の美しい自然の中で、ユーグレナおよびクロレラの生産を行っております。藻類の様々な分野での活用が進む中、生産に伴う環境や社会への影響を軽減することが、当社グループにおいて重要な課題であると認識しております。環境と社会に配慮した持続可能な生産体制を構築することで、人と地球に優しい生産活動を行ってまいります。

取組事例ASC-MSC認証の取得

2018 年 3 月、環境と社会に配慮した責任ある養殖方法で生産された水産物に対する国際認証制度ASC※1(Aquaculture Stewardship Council) と、持続可能で環境に配慮した漁業で獲られた水産物を対象とする国際認証制度MSC※2(Marine Stewardship Council)は初の共同策定基準となる「ASC-MSC 海藻(藻類)認証」を発効しました。そして2019年1月、ユーグレナ社と八重山殖産が生産するユーグレナ原料およびクロレラ原料が、世界で初めて「ASC-MSC 海藻(藻類)認証」を取得しました。それまで、ASC認証の対象は養殖水産物のなかでも一部の魚・貝・エビのみ、MSC認証の対象は天然の魚介類のみに限定されており、ともに海藻(藻類)は対象外でした。

ASC-MSC海藻(藻類)認証 認証書

ASC認証と MSC認証は、ともに東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の「持続可能性に配慮した食材(水産物)の調達基準」の1つとして採択されただけでなく、SDGsの達成に貢献していることも注目され、世界の国々の間で年々認証取得件数が増加しています。

※1 ASC 認証:世界 44ヵ国 1,338カ所の養殖場にて同認証が取得されています(2020年8月時点)
※2 MSC 認証: 世界405の漁業にて同認証が取得されています(2020年2月時点)

取組事例サステナビリティ委員会での取り組み予定

当社グループは、気候変動を含む地球規模の課題に対する取り組みを加速させるため、2022年3月にサステナビリティの実現に向けた活動を推進するサステナビリティ委員会の設立に向けた準備委員会を新たに設置しました。準備委員会における検討・準備を経て、「サステナビリティ・ファースト」の実現に向けた中長期的な全体ロードマップおよび実行計画の策定や全社プロジェクト実行課題、活動状況を統括して管理するサステナビリティ委員会を、2022年中に設立する予定です。サステナビリティ委員会が気候変動リスクの監督を行います。また、事業方針の検討にあたっては、当社事業の成長が社会課題の解決に直結するよう、常に気候変動を始めとする社会問題を考慮しております。担当部署を通じて取締役会に適宜報告されるESGリスクに即して、取締役会は事業戦略の策定・経営判断を行っております。

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