ニュースリリース
定期旅客運送を行うエアライン初のユーグレナ社のバイオジェット燃料「サステオ」を使用したチャーター運航について
未来に繋がる、バイオジェット燃料 特別遊覧フライトを実施しました
鈴与商事株式会社
株式会社フジドリームエアラインズ
株式会社ユーグレナ
鈴与商事株式会社(本社:静岡県静岡市清水区/本部:静岡県静岡市葵区/代表取締役社長:加藤 正博、以下、鈴与商事)、株式会社フジドリームエアラインズ(本社:静岡県静岡市清水区/代表取締役社長:楠瀬 俊一、以下、FDA)及び株式会社ユーグレナ(本社:東京都港区/代表取締役社長:出雲 充、以下、ユーグレナ社)は、定期旅客運送を行うエアラインとして初めて、ユーグレナ社の製造・販売するバイオジェット燃料(以下「SAF」※1)「サステオ※2」を使用し、チャーター運航を実施したことをお知らせ致します。
2050年カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みが推進される中、鈴与グループで定期航空運送を担うFDAと、航空燃料の調達・供給を担う鈴与商事は、脱炭素社会・持続可能な社会の実現に向けた取り組みとして、2022年3月16日に、FDAのジェット旅客機(エンブラエルERJ175)にユーグレナ社SAFを給油し、富士山静岡空港~県営名古屋空港(小牧)間にてチャーター運航を実施致しました。なお、両空港におけるSAFを使用したジェット旅客機のフライトも初の試みとなります。
鈴与グループは、これまで脱炭素社会実現に向けた取り組みとして、ユーグレナ社の次世代バイオディーゼル燃料「サステオ」を導入しており、2021年7月に鈴与商事において自社の宅配水配送車両へ、2021年9月に鈴与グループで国内輸送事業を担う鈴与カーゴネット株式会社(本社:静岡県静岡市
清水区、代表取締役社長:松山 典正)において異業種メーカー間で共同運行する車両へ軽油代替として給油し、トライアル運行を実施して参りました。今回のSAFの給油に使用した車両についても、次世代バイオディーゼル燃料「サステオ」を使用しております。「サステオ」を次世代バイオディーゼル燃料及びSAFの両方で使用する事例は、鈴与グループが初めてとなります。
今回の取り組みにより得られた、地方空港におけるバイオジェット燃料の調達・供給・品質管理に関する知見をもとに、今後の本格的なバイオジェット燃料の導入に向け、検討を継続して参ります。
鈴与グループとユーグレナ社は今後も脱炭素社会に向けた取り組みを積極的に検討し、持続可能な社会の実現を目指します。
【フライトの概要】
日 時:2022年3月16日(水)11時30分~12時30分 ※60分間の運航実施
機 材:エンブラエルERJ175 FDA8号機(カラー:ティーグリーン)
航 路:富士山静岡空港~県営名古屋空港(小牧)
便 名:FDA8100便
乗客数:77名
※鈴与商事と「再エネ100宣言 RE Action」推進に関する協定を締結し、学校の再エネ率100%に向け一緒に取り組んでいる浜松開誠館高等学校の生徒様や、2021年度Energy Pitchに参加された科学技術高等学校の生徒様(浜松開誠館高校も参加されました)をはじめ、地方自治体、空港関係の皆様等をご招待し、ご搭乗頂きました。
※1 SAF:Sustainable Aviation Fuelの略称で、持続可能な航空燃料のことを指す。
※2 サステオ:ユーグレナ社が製造・販売するバイオ燃料の名称で、使用済み食用油とユーグレナなどの藻類を原料として製造しています。
バイオ燃料は、燃料の燃焼段階ではCO2を排出しますが、原料となる使用済みの食用油の原材料である植物もユーグレナも成長過程で光合成によってCO2を吸収するため、燃料を使用した際のCO2の排出量が実質的にはプラスマイナスゼロとなるカーボンニュートラルの実現に貢献すると期待されています。
なお、「サステオ」のSAFは世界で初めてASTM D7566 Annex6規格(※3)の認証を取得しています。
また、今回供給された燃料は、ユーグレナ社が国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の公募事業である「バイオジェット燃料生産技術開発事業/実証を通じたサプライチェーンモデルの構築、微細藻類基盤技術開発」の採択を受けて製造したものです。
※3 ASTM D7566 Annex6の規格:微細藻類や廃食油などの生物系油脂を原料としてBICプロセスにより製造した純バイオジェット燃料に対してASTM International(旧 米国材料試験協会 American Society for Testing and Materials)が定める国際規格
【鈴与商事株式会社】
・石油製品、LPガス、電力に加え、再エネ関連やエネルギーシステム、建設資材、化学品、FA等を扱う総合商社。
・日本初となるセルフ式ガソリンスタンドの設立や、静岡県内初の分散型メガソーラーの稼働等、エネルギー企業として様々な事業を展開。
・2017年より静岡市と電力供給の一括受託とVPP(バーチャルパワープラント)を組み合わせた「静岡市 エネルギー地産地消事業」の推進、RE100電気の供給等、全国の自治体や企業と連携し、環境を通じた地域循環に資する事業に取り組んでいる。
・また、ユーグレナ社が宣言した「日本をバイオ燃料先進国にする」ことを目指す『GREEN OIL JAPAN』宣言に賛同し、「サステオ」を将来的な自治体や民間企業への展開も視野に、鈴与グループへの導入拡大を検討している。
https://www.suzuyoshoji.co.jp
【株式会社フジドリームエアラインズ】
・富士山静岡空港の開港にあわせ2009年7月より運航開始した、鈴与100%出資のリージョナル(地域)航空会社
・小型で高効率なジェット旅客機 エンブラエル170/175シリーズを計16機運用し、地域と地域を結ぶ路線を結ぶ独自のビジネスモデルを展開中。
・運航拠点は、富士山静岡空港、県営名古屋空港(小牧)、信州まつもと空港、福岡空港に加え2019年より神戸空港にも就航。2022年夏ダイヤでは、全16都市25路線を毎日92便運航。
・ユーグレナ社のサステオを含めて、バイオ燃料を使用した運航は今回の試みが初めてとなる。
https://www.fujidream.co.jp
【株式会社ユーグレナ】
2005年に世界で初めて微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の食用屋外大量培養技術の確立に成功。微細藻類ユーグレナ、クロレラなどを活用した食品、化粧品等の開発・販売のほか、バイオ燃料の製造開発、遺伝子解析サービスの提供を行っています。
また、2014年より行っている、バングラデシュの子どもたちに豊富な栄養素を持つユーグレナクッキーを届ける「ユーグレナ GENKI プログラム」の対象商品を、2019年4月より化粧品を含む全グループ商品に拡大。2012年12月東証マザーズに上場。
2014年12月に東証一部市場変更。「Sustainability First(サステナビリティ・ファースト)」をユーグレナ・フィロソフィーと定義し、事業を展開。
https://euglena.jp
【 2022年3月16日 「バイオジェット燃料 サステオ」 導入式典の様子】
(右から) FDA:三輪 徳泰 代表取締役会長、鈴与商事:加藤 正博 代表取締役社長、ユーグレナ社:出雲 充 代表取締役社長
―報道関係者お問い合わせ先―
鈴与商事株式会社 経営企画部
株式会社フジドリームエアライン 広報宣伝部
株式会社ユーグレナ 広報宣伝部