euglena Project

34

ユーグレナとクロレラで
ハラール認証を取得せよ。

世界中にユーグレナを届けるために認証取得

2013.01 –

継続中

石垣島のグループ会社である
八重山殖産に赴任

「グループ会社である石垣島の八重山殖産に行ってくれないか」

2012年末、研究開発本部で品質管理を担当していた朝山雄太は役員から打診を受けた。

2005年に世界で初めてユーグレナの屋外大量培養に成功し、クロレラなどの微細藻類の製造施設とノウハウを持つ八重山殖産にユーグレナの製造を委託していた当社は、完全子会社化(2013年3月)に向けて、当社の品質管理や研究と八重山殖産の製造現場との連携をさらに深めようとしていた。

大学院時代に微細藻類の研究に従事し、入社後は品質管理を担当していた朝山は「品質管理には製造現場を知ることが不可欠だ」と考え、2013年1月から3月までの3ヵ月間、石垣島の八重山殖産に赴任する。

八重山殖産の製造現場と石垣島にある当社研究室を往復し、知見やコネクションを深めつつ、仕事が終わったあとには夜遅くまで会社のビジョンについて議論した。

子どもたちに研究設備を紹介する朝山(2012年)

バングラデシュの子どもたちに
ユーグレナを届ける

2013年4月に東京オフィスに戻った朝山は、八重山殖産の工場長である浅井康史とともに、ユーグレナとクロレラ粉末について、イスラム教の定める方法でつくられた食品であることを証明するハラール認証の取得に動く。

当時当社は、バングラデシュの栄養問題を解決するため、ユーグレナ入りクッキーを届ける準備に取り掛かっており、イスラム教主体のバングラデシュの子どもたちに安心してクッキーを食べてもらうためには、ユーグレナ粉末のハラール認証が必要だった。

※2014年4月から開始し、これまで850万食以上が届けられた。

しかし、ハラール認証取得への道のりは平たんではなかった。最も高いハードルになったのは、製造工場である八重山殖産の設備やラインにおいて、過去に動物性の油脂など禁止されている物質を使って製品を製造したことがあるか否かを確認し、証明することだった。近年の記録だけではなく、10年以上前の製造記録などを含む資料を1つ1つチェックし、報告する必要があった。

八重山殖産は、当時すでにユダヤ教の食べ物に関する定めに合致したことを証明するコーシャー認証を受けており、浅井はその時の経験を活かして工場に残る古い製造記録を1つ1つ確認していった。そして、朝山はそのデータをもとに、審査機関である拓殖大学イスラーム研究所と折衝を重ね、信頼関係を構築していった。

その後、原料や培養液などに関しての審査や工場での実査を終え、2013年12月に八重山殖産の工場で作られたユーグレナとクロレラ粉末でハラール認証を取得。バングラデシュの子どもたちに安心して食べてもらえるユーグレナ入りクッキーを届けることが可能になった。

沖縄県で初めてハラール認証を取得(工場長の浅井)

2014年4月からバングラデシュでユーグレナ入りクッキーを届けている

生産体制を強化し、世界中の方に
ユーグレナやクロレラを届ける

ユーグレナ社と八重山殖産は2017年1月に生産設備を増設し、また、2018年9月には微細藻類の先端的生産技術の研究開発を行う施設を新設するなど、多くの方に安心してユーグレナやクロレラを届けるための体制を強化している。

石垣島で採取されたヤエヤマクロレラ株は、高品質な国産のクロレラとして北米や欧州、アジアなどに輸出され、石垣島産ユーグレナは中国などのアジアを中心に輸出されている。

「今回ハラール認証を受けたユーグレナ粉末とクロレラ粉末は原料であって、直接食べてもらえる製品ではないので、今後は原料粉末だけでなく、直接使ってもらえる食品や化粧品などの製品でもハラール認証取得にチャレンジしていきたい」

朝山と浅井は、世界中の方に安心、安全なユーグレナやクロレラを届けるため品質の向上に取り組んでいる。

2019年11月掲出

euglena Data

~ハラール認証とコーシャー認証~

イスラム法の定めに則ったことを示すハラール認証(左)と
ユダヤ教の定めに則ったことを示すコーシャー認証(右)

登場人物

八重山殖産株式会社 
常務取締役 工場長
浅井 康史

1978年入社。入社後、生産部でクロレラなどの生産に従事。その後、生産管理部門を立ち上げ、以後生産管理部門をリードする。2005年4月から現職。

生産技術開発部品質保証課
課長
朝山 雄太

2009年4月、新卒入社。入社後、研究開発本部でユーグレナの品質管理に従事。2013年1月から3ヵ月間、八重山殖産に赴任。その後ユーグレナに戻り現職。

「ハラール認証には、八重山殖産の製造現場や認証機関である拓殖大学イスラーム研究所のご協力が不可欠でした。イスラム教徒の方を含め世界中の方にユーグレナやクロレラを届けていけたらと思います」

euglena Projects

vol.00

バングラデシュの子どもたちを
救う素材を探せ。

vol.01

誰もなし得ていない、ユーグレナの
屋外大量培養技術を確立せよ。

vol.02

ユーグレナを
300億円市場に育て上げよ。

vol.03

バングラデシュの
全ての小学校に給食を。

vol.04

煙突から排出されるCO2
ユーグレナを培養せよ。

vol.05

ユーグレナの化粧品事業を
立ち上げよ。

vol.06

日本初のバイオジェット燃料
製造プラントを建設せよ。

vol.07

「ミドリムシ」の名前を
武器にせよ。

vol.08

中国にユーグレナを
普及せよ。

vol.09

スーパーユーグレナを
獲得せよ。

vol.10

バングラデシュの
貧困問題を
緑豆事業で解決せよ。

vol.11

ユーグレナでタケダと
新商品を開発せよ。

vol.12

下水処理場の下水を活用し、
ユーグレナを培養せよ。

vol.13

ユーグレナの仲間の
「行動指針」を作成せよ。

vol.14

日本独自の技術で、
ユーグレナを培養せよ。

vol.15

仲間がより働きやすい
オフィスを追求せよ。

vol.16

ゆーぐりん保育園を
オフィスに併設せよ。

vol.17

ユーグレナで石垣島の
地域活性化に貢献せよ。

vol.18

ユーグレナの認知度を上げる
新商品を共同開発せよ

vol.19

ユーグレナのカフェを
石垣島で開店せよ。

vol.20

ユーグレナを飼料にして
比内地鶏を育成せよ。

vol.21

ユーグレナ入りディーゼル燃料を
いすゞ自動車と共同で実用化せよ。

vol.22

ユーグレナを使った
バイオ燃料を生産せよ。

vol.23

研究系ベンチャーを
ヒト、モノ、カネで支える
新しいファンドを確立せよ。

©2018 MELTIN MMI

vol.24

ユーグレナとクロレラで世界初の
ASC-MSC藻類認証を取得せよ。

vol.25

グループ企業との
シナジーを構築せよ。

vol.26

新しい仲間と、
遺伝子レベルで人を健康にせよ。

vol.27

自由が丘と
ユーグレナを普及せよ。

vol.28

ユーグレナサプリメントの
加工工場を立ち上げよ。

vol.29

理科のチカラで石垣島の
地域活性に貢献せよ。

vol.30

新しいユーグレナの
基幹化粧品を開発せよ。

vol.31

ロヒンギャ難民の
食料問題解決に貢献せよ。

vol.32

ユーグレナ由来の美容成分を
研究解明せよ。

vol.33

学生のチャレンジを応援!
通年採用を開始せよ。

vol.34

ユーグレナとクロレラで
ハラール認証を取得せよ。

vol.35

健康寿命を伸ばすユーグレナの
可能性を発見せよ。

vol.36

竹富島のクルマエビ養殖事業を
発展させよ。

vol.37

「G20軽井沢」にてユーグレナバイオディーゼル燃料で自動車を走らせよ。

vol.38

石垣島ユーグレナの魅力を伝えるキャラクターを企画せよ。

vol.39

CFO(最高未来責任者)を募集・選考せよ。

vol.40

国産カラハリスイカを
栽培せよ。

vol.41

日本初となる「バーチャルオンリー
株主総会」を開催せよ。

vol.42

次世代バイオディーゼル燃料を
普及させよ。

vol.43

コーポレート・
アイデンティティを刷新せよ。

vol.44

石垣島生まれの
ユーグレナを浸透させよ。

vol.45

ユーグレナ由来の
肥料研究を加速させよ。

vol.46

日本の空をバイオ燃料で
クリーンにせよ。

vol.47

オフィス環境を改善し、
仲間の生産性を向上させよ。

vol.48

化粧品における
サステナビリティを追求せよ

vol.49

次の新素材「ミドリ麹」の
価値を世に拡げよ。

vol.50

ユーグレナの
ESG経営を加速させよ

vol.51

未来世代アドバイザリーボードを
設置せよ。