euglena Project

18

ユーグレナの認知度を
上げる新商品を
共同開発せよ。

ユーグレナ入りラーメン「みどりラーメン」の開発

2011.05-2011.07

完了

思い通りにいかず焦る新卒研修

2011年5月、橋本祐佳は焦っていた。
橋本は2011年3月に大学院を卒業し、4月に研究職として当社に入社。2011年5月は、3か月間続く新卒研修の真っ最中だった。

ユーグレナ社に新卒で入った仲間は、社内のさまざま部署で業務を行う研修や、課題にチームで取り組む研修などを経験する。橋本たち(2011年の新卒たち)は、まず「現存のユーグレナ商品の取り扱い店舗を新規開拓する」課題に取り組んでいたが、橋本が所属するチームは取り扱い先が決まらず焦っていた。

「藻類の研究で世界を変えたい」
そんな思いを持って入社した橋本であったが、新卒研修の課題を通して感じる社会人の壁の高さに、心が折れそうになっていた。

研修の緊迫が人気商品を生んだ

結局、橋本たちのチームは1つ目の課題の目標を達成することができないまま、次の新人研修の課題に取り組むことになった。次に、橋本たちが役員から出された新人研修の課題は、「ユーグレナの認知度を上げる新商品を開発せよ」だった。
「今度こそ何としてでも目標を達成しないと…絶対今度こそは!」
1つ目の課題に取り組む中で徐々に見えてきたのは、ユーグレナの存在やその栄養価などを知らない人がまだまだ多いという事実だった。

「ユーグレナの存在や価値をもっと広く知ってもらわないと」
橋本たちのチームは商品の共同開発の企画を練っていく。いろんな商品にユーグレナの粉末をふりかけて試食するなど、一丸となって共同開発商品の企画案作成に取り組んだ。

そして、橋本は試食を重ねる中で、ユーグレナの粉末は油分を含む食品と相性が良いのではないかと考えるようになる。なかでも、一般的に栄養のとれるイメージのないラーメンにユーグレナの粉末を加えることで、「栄養の取れるラーメン」を開発できれば、ユーグレナの栄養価に関する認知も拡大でき、ユーグレナのイメージアップも出来るのではないかと考えた。

入社式の写真、前列右から2番目が橋本

ただ、ラーメンといってもさまざまな種類があり、お店によってかなり個性もある。しかし、橋本は自分が思い描く「おいしく、さまざまな栄養が取れるラーメン」のイメージに合致するお店を1件知っていた。

それは、東大生に人気があり、橋本自身もよく通っていた「山手らーめん」だった。
「山手らーめん」の塩豚骨ベースのあっさりしたスープに、石垣島ユーグレナやさまざまな野菜を入れて商品化できればイメージ通りのラーメンが開発できると考えたのだ。また東京大学発のベンチャー企業である当社が、東大生のユーザーが多い「山手らーめん」と新商品を共同開発すれば、当社のブランディングにも寄与すると考えた。

「一口でいいので、ユーグレナの味を確かめてもらえませんか。ユーグレナはわかめなどと同じ藻類なので、絶対に山手らーめんのラーメンに合うと思うんです」
「山手らーめん」に連絡した橋本は、ユーグレナの栄養価や味、可能性について熱く語った。
それは、研修で学んださまざまな知識や経験を詰め込んだプレゼンだった。

そして橋本の熱意が通じ、「山手らーめん」は依頼を快諾、こうしてユーグレナ入りラーメンの共同開発が始まった。

「おいしく、さまざまな栄養が取れるラーメン」を
目指した開発の日々

橋本は「山手らーめん 安庵(本郷店)」の店長の安東さんの全面協力を得て、ユーグレナの味を引き出すためのラーメンスープの開発や、見た目のインパクトも考慮したスープやトッピングの開発など、多岐にわたる試作、検討を重ねた。

ほかの業務もこなしながらのラーメン開発は肉体的にも精神的にも厳しかったが、試食を重ねるうちにラーメンの完成度が高まっていくことを感じ、手ごたえを感じる日々だった。
そして、1か月を超える開発期間を経て、ユーグレナ入りラーメン「みどりラーメン」が完成する。

みどりラーメン700円(税込)
「みどりラーメン」は、「山手らーめん」の特長である白濁のスープに、
オリーブオイルベースのユーグレナオイルやバジル、パセリ、抹茶などを混ぜ、
バジル風味のあっさりとんこつ味の一品となった

そして2011年7月の発売以来、「みどりラーメン」は「見た目が美しく、インパクトがあり、健康にもなる」としてさまざまなメディアで取り上げられ、一気にお店の人気商品に。
「健康に気をつけたいが、ラーメンも食べたい」というお客さまなどに支持され、入店の列ができるほどだった。

お昼どきの山手らーめん

橋本が新卒研修に開発した「みどりラーメン」は、さまざまな方の協力を得て、ユーグレナの存在や価値を知っていただくきっかけとなったのだ。

今でも「みどりラーメン」は、多くの人から愛される人気メニューになっている。
そして橋本は、この成功体験を胸に、現在はユーグレナやその他藻類の育種などの研究に打ち込んでいる。
もっと多くの人にユーグレナの素晴らしさを知ってもらうため、そして藻類の研究で世界をよりよくするために。

【山手らーめん 安庵(本郷店)の概要】
店長:安東 正憲
店舗:東京都文京区本郷5-23-11
営業時間:全日11:00~25:00(L.O.24:45)定休日なし
※現在は閉店しています(2020.09追記)

2018年7月掲出

euglena Data

※現在は閉店しています(2020.09追記)

「みどりラーメン」の人気トッピングの1つが「みどり増し」(写真右)
プラス100円でユーグレナの粉末をさらに加えることができる

登場人物

研究開発部
研究企画開発課
橋本 祐佳

2011年4月入社。
バイオ燃料開発課に所属し、ユーグレナのバイオ燃料に関する研究に従事。 2017年4月から産前産後、育児休暇を取得。2018年5月に職場復帰し、現在は研究企画開発課にて藻類の育種関連の研究に従事。

「新卒研修時代に考案したメニューが今も愛される人気メニューになっているということで、慣れない研修に苦しむ中で考えたアイデアだったこともあり、嬉しいです。今後も『ユーグレナ愛』を胸に、研究を頑張っていきたいと思います」

euglena Projects

vol.00

バングラデシュの子どもたちを
救う素材を探せ。

vol.01

誰もなし得ていない、ユーグレナの
屋外大量培養技術を確立せよ。

vol.02

ユーグレナを
300億円市場に育て上げよ。

vol.03

バングラデシュの
全ての小学校に給食を。

vol.04

煙突から排出されるCO2
ユーグレナを培養せよ。

vol.05

ユーグレナの化粧品事業を
立ち上げよ。

vol.06

日本初のバイオジェット燃料
製造プラントを建設せよ。

vol.07

「ミドリムシ」の名前を
武器にせよ。

vol.08

中国にユーグレナを
普及せよ。

vol.09

スーパーユーグレナを
獲得せよ。

vol.10

バングラデシュの
貧困問題を
緑豆事業で解決せよ。

vol.11

ユーグレナでタケダと
新商品を開発せよ。

vol.12

下水処理場の下水を活用し、
ユーグレナを培養せよ。

vol.13

ユーグレナの仲間の
「行動指針」を作成せよ。

vol.14

日本独自の技術で、
ユーグレナを培養せよ。

vol.15

仲間がより働きやすい
オフィスを追求せよ。

vol.16

ゆーぐりん保育園を
オフィスに併設せよ。

vol.17

ユーグレナで石垣島の
地域活性化に貢献せよ。

vol.18

ユーグレナの認知度を上げる
新商品を共同開発せよ

vol.19

ユーグレナのカフェを
石垣島で開店せよ。

vol.20

ユーグレナを飼料にして
比内地鶏を育成せよ。

vol.21

ユーグレナ入りディーゼル燃料を
いすゞ自動車と共同で実用化せよ。

vol.22

ユーグレナを使った
バイオ燃料を生産せよ。

vol.23

研究系ベンチャーを
ヒト、モノ、カネで支える
新しいファンドを確立せよ。

©2018 MELTIN MMI

vol.24

ユーグレナとクロレラで世界初の
ASC-MSC藻類認証を取得せよ。

vol.25

グループ企業との
シナジーを構築せよ。

vol.26

新しい仲間と、
遺伝子レベルで人を健康にせよ。

vol.27

自由が丘と
ユーグレナを普及せよ。

vol.28

ユーグレナサプリメントの
加工工場を立ち上げよ。

vol.29

理科のチカラで石垣島の
地域活性に貢献せよ。

vol.30

新しいユーグレナの
基幹化粧品を開発せよ。

vol.31

ロヒンギャ難民の
食料問題解決に貢献せよ。

vol.32

ユーグレナ由来の美容成分を
研究解明せよ。

vol.33

学生のチャレンジを応援!
通年採用を開始せよ。

vol.34

ユーグレナとクロレラで
ハラール認証を取得せよ。

vol.35

健康寿命を伸ばすユーグレナの
可能性を発見せよ。

vol.36

竹富島のクルマエビ養殖事業を
発展させよ。

vol.37

「G20軽井沢」にてユーグレナバイオディーゼル燃料で自動車を走らせよ。

vol.38

石垣島ユーグレナの魅力を伝えるキャラクターを企画せよ。

vol.39

CFO(最高未来責任者)を募集・選考せよ。

vol.40

国産カラハリスイカを
栽培せよ。

vol.41

日本初となる「バーチャルオンリー
株主総会」を開催せよ。

vol.42

次世代バイオディーゼル燃料を
普及させよ。

vol.43

コーポレート・
アイデンティティを刷新せよ。

vol.44

石垣島生まれの
ユーグレナを浸透させよ。

vol.45

ユーグレナ由来の
肥料研究を加速させよ。

vol.46

日本の空をバイオ燃料で
クリーンにせよ。

vol.47

オフィス環境を改善し、
仲間の生産性を向上させよ。

vol.48

化粧品における
サステナビリティを追求せよ

vol.49

次の新素材「ミドリ麹」の
価値を世に拡げよ。

vol.50

ユーグレナの
ESG経営を加速させよ

vol.51

未来世代アドバイザリーボードを
設置せよ。