~バングラデシュからの「ユーグレナGENKIプログラム」レポート~


2020年11月の活動報告
~重要性を増す食糧支援-働く子どもへのパンデミックの影響~

株式会社ユーグレナ
海外事業開発部 / バングラデシュ事務所

1. 2020年11月活動報告

当社はGENKIプログラムにおいて、コロナ禍の休校期間の中、ユーグレナクッキーの配布を再開しました1。11月はGENKIプログラム対象校66校のうち26校の約4,700人に対し、13.8万食のクッキーを配布しました。

2. 国際連合世界食糧計画(国連WFP)との関わり

当社は2019年1月、日本企業で初めて国際連合世界食糧計画(以下、国連WFP)との事業連携を実現しました※2。本連携では、当社がバングラデシュの小規模農家と契約を結び、緑豆やコメを国連WFPの運営するEバウチャーのシステムを通じ、ロヒンギャ難民キャンプ※3に届けています。これにより、小規模農家の生計向上支援および難民の健康推進を目指してきました。
 2020年11月、国連WFPはノーベル平和賞を受賞しました。国連WFPは、1961年の設立から60年近く食糧支援を続けています。今回、ノーベル平和賞を受賞した理由の1つとして、「新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって飢餓に苦しむ人が急増する中で、めざましい努力をしている」ことが挙げられています。

3. コロナ禍で重要性を増す食糧支援

国連WFPのビーズリー事務局長は、紛争や気候変動に加えて新型コロナウイルス感染症が拡大した2020年を、“飢餓のパンデミック”と称し警鐘を鳴らしています。すでに2019年には、世界で約6億9,000万人が慢性的な栄養不足に陥っていました。コロナ禍の景気後退の結果として、2020年内に新たに8,300万人から1億3,200万人が飢餓状態になる可能性があると推定されています※4
 バングラデシュにおいても、コロナ禍において約1,300万人が失業したとされていて※5、特に、2020年3月26日からのロックダウンが主な要因となりました。世界銀行は新型コロナウイルス感染症の感染拡大が、以前から栄養不足であったバングラデシュの何百万人もの人々に大きな打撃を与える可能性が高いと警告しています。

4. 働く子どもとコロナ禍における収入の減少

写真-1:鶏肉店で働くナイム君
写真-1:鶏肉店で働くナイム君

貧困に悩まされているバングラデシュの家庭では、子どもたちがさまざまな仕事に従事しています。ナイム君(取材時12歳)は、GENKIプログラム対象校であるダッカ・モハマドプール地区のOBATイングリッシュスクールで勉強する傍ら、鶏肉店で働いています。彼が5歳の時、彼の父親は行方不明になりました。以来、彼は母親と2人の姉妹とともに貧困の中で暮らし、3年前から仕事に就き、家族を支えています。

パンデミックの経済的影響は、ナイム君の働く鶏肉店にも降りかかりました。バングラデシュ国内の主に貧困層の間で、「ニワトリや動物が新型コロナウイルスを運び、人体に感染する可能性がある」との誤解が広まってしまったのです。

その結果、ナイム君の働く鶏肉店の売上がパンデミック前と比べ約6割減少、ナイム君の収入も月2,500タカ(約3,050円)から1,500タカ(約1,830円)と約4割減となりました。メイドである母親の収入もコロナ禍の影響で減少してしまったため、一家の月収は3割以上落ち込みました。以前は1日3回の食事で野菜や魚も食べられていたナイム君家族は、米のみの食事も増え、日々の食事から栄養をとる機会も減ってしまいました。

そのような環境下で当社はナイム君の通うOBATイングリッシュスクールでも10月からユーグレナクッキーの配布を再開しました。ナイム君も月に2回15食ずつクッキーを受け取り、収入源の減少による栄養不足をユーグレナクッキーで補っています。
 全国で休校が継続される中、当社はGENKIプログラムの再開に協力をしてくれる学校を毎月増やしてきました。コロナ禍の厳しい状況だからこそ、少しでも多くの子どもたちにユーグレナクッキーを届けられるよう今後も活動を進めてまいります。