「世界ビスケットの日」のお祝いとコロナ禍でも目指すGENKIプログラムの拡大【2021年6月の活動報告】

1. 2021年6月の活動報告

 当社はGENKIプログラムにおいて、コロナ禍の休校期間中、ユーグレナクッキーの配布を再開しました※1。6月はGENKIプログラム対象校81校のうち48校の約6,500人に対し、16.4万食のクッキーを配布しました。

※1休校中でも先生方にはクッキー配布の為、学校に来ていただき、プログラムを再開する仕組みを確立しています。コロナ禍におけるGENKIプログラムの活動状況については、2020年8月 、2020年10月の活動報告をご参照ください。
※2 例年12月は月の半分以上が冬休みで配布日数が少なくなりますが、2020年度は15日分を1度にまとめて計2回(合計30日分)配布しました。そのため、コロナ禍前の2020年9月期より配布数が多くなっています。

2.GENKIプログラム対象校でお祝いした「世界ビスケットの日」

 5月29日は何の日かご存知ですか?この日は、「世界ビスケットの日(National Biscuit Day)」です。由来は諸説あり、その1つに1630年5月29日に生まれたイギリス国王チャールズ2世の誕生日に由来している説があります。チャールズ2世の生きた大航海時代において、長期間船に積み込みやすく腐敗しづらいビスケットは貴重な栄養源でした。そのビスケットを改めてお祝いするのが、世界ビスケットの日とされています。
 バングラデシュはイギリスの植民地だった影響から、イギリス英語を使い、クッキーのことをビスケットと呼ぶことが一般的です。そのため、現地では「ユーグレナクッキー」を「ユーグレナビスケット」と呼んでいます。
 GENKIプログラムの現地スタッフは今年、子どもたちがこの日を楽しめるよう、事前に「世界ビスケットの日」のことを学校に知らせました。するとOBATイングリッシュ校とノヨンタラ校が当日「世界ビスケットの日」のイベントを開催し、その様子を共有してくれました。
 イベントの中で、先生はユーグレナクッキーの栄養成分や、栄養豊富なユーグレナクッキーを定期的に摂取することのメリット、GENKIプログラムがユーグレナクッキーを配布する理由などについて子どもたちに改めて紹介しました。参加した子どもたちが、感謝のメッセージを以下の写真の通り届けてくれました。

世界ビスケットの日に子どもたちが描いてくれたメッセージ
世界ビスケットの日に子どもたちが描いてくれたメッセージ
世界ビスケットの日に子どもたちが描いてくれたメッセージ
世界ビスケットの日に子どもたちが描いてくれたメッセージ
世界ビスケットの日に子どもたちが描いてくれたメッセージ

 コロナ禍で大変な日常を過ごす中でも、学校の先生や子どもたちは、思い出深い1日を過ごしたようです。
 GENKIプログラムでは、2014年4月から累計で1000万食以上の栄養豊富なユーグレナクッキーを子どもたちに配布しています。このクッキーは大航海時代の約400年前と変わらず、今日のバングラデシュ・スラム街でも、子どもたちの貴重な栄養源となっています。今後も子どもたちの笑顔を糧にユーグレナクッキーを届けてまいります。

GENKIプログラムで配布しているユーグレナクッキー(6枚/袋入り)
GENKIプログラムで配布しているユーグレナクッキー(6枚/袋入り)
イベントの集合写真
イベントの集合写真
イベントの集合写真

3.GENKIプログラムを支える現地スタッフの紹介

  以前のレポートでも現地スタッフ紹介をさせていただきましたが、プログラム拡大やコロナ禍により、2014年の開始当初と比べ運営内容も複雑に、そして多岐に渡ってきました。今月は、活動を支えているスタッフの最新状況を紹介いたします。

社員写真
民族衣装であるパンジャビ(男性)、サリー(女性)姿の現地スタッフ4名 (ダッカ事務所にて)
左からイモン、モウリ、シャヒッド、モハイミヌル

現地スタッフは、リーダーのシャヒッド(Shahid)、スタッフのイモン(Emon)、モウリ(Mouri)、モハイミヌル(Mohiminul)、の4名です。彼らの主な仕事内容は、ユーグレナクッキーの配布管理や在庫確認をし、先生と意見交換するために学校訪問をすること、活動費の一部を負担いただく支援者・新規校を開拓することです。
 GENKIプログラム開始当初の対象校は5校でしたが、今では81校まで拡大したため学校とのやりとりが増えています。現在ロックダウン(都市封鎖)中のバングラデシュでは、食料の確保や緊急時を除いては原則移動が禁止されています。コロナ禍以前は毎日のように学校訪問をしていたスタッフも、現在学校の先生たちには主に電話で連絡をとっています。スマートフォンを持っている先生でも仕事ではSNSやメールを使用する習慣がないため、連絡手段は電話での会話が主となります。さらに同じ学校内でも、配布責任者や在庫管理者など、担当の先生がそれぞれ異なるため、一斉連絡ができず時間を要しています。学校との関係構築や新規開拓は、以前より難しくなりましたが、スタッフは在宅勤務の中でも密に連絡を取り合い、プログラムの維持・拡大に努めています。  
 現在、現地スタッフが力を入れているのは、現地で活動費の一部を負担いただくモデルの拡大です。もともと全額無償でクッキーを配布していたGENKIプログラムでしたが、2017年からは、現地支援者に活動費の一部を負担いただいています。GENKIプログラム対象校の81校中、39校(48%)がこのモデルに該当します。スタッフは、候補先のNGOや学校に連絡をとり、新たにGENKIプログラムに賛同してくださる支援者を探します。また参加後も配布のサポートだけではなく、期日通り小切手による代金を回収できるよう管理しています。このように、GENKIプログラムの充実、拡大を図るだけでなく、バングラデシュ国内で持続可能なプログラムになるよう4人一丸となって活動しています。

 最後に4人からのコメントを思い出の写真とともに紹介します。

シャヒッド(リーダー):
リーダーとして、学校訪問、新規開拓、管理業務、そしてGENKIレポートの統括も行っています。コロナ禍で通常の配布はできておりませんが、いかなる状況でもユーグレナクッキーをより多くの子どもたちに配布できるよう邁進していきます。

ユーグレナクッキーを配布するシャヒッド(写真左)

イモン:
学校の新規開拓を主に行っています。現在は、首都ダッカを中心に開拓していますが、バングラデシュ全土にユーグレナクッキーを配布することが目標です。

スラム街の家庭訪問をするイモン

モウリ:
昨年娘が生まれてから、さらに栄養や衛生に関する関心が増えました。新型コロナウイルス感染症により中断されている栄養衛生セミナーを再開させ、子どもたちの健康改善に寄与できるよう進めていきたいです。

栄養衛生セミナーを実施するモウリ(写真左)
栄養衛生セミナーを実施するモウリ(写真左)

モハイミヌル:
学校訪問の傍ら、経理、監査業務やユーグレナクッキーを製造する工場の在庫管理などの仕事もしています。今後も、GENKIプログラムを円滑に適正に運営させることに注力していきます。

ユーグレナクッキー製造工場を訪問するモハイミヌル
ユーグレナクッキー製造工場を訪問するモハイミヌル

今後とも、GENKIプログラムへのご支援をどうぞよろしくお願い致します。