GENKIプログラム対象校にて、子どもたちの学校出席率向上のためのレクリエーションを実施 
【2017年4月の活動報告】

1.新年度開始

2017年4月にGENKIプログラムは4年目を迎えました。新年度のスタートにあたり、これまでの皆様のご支援にお礼申し上げます。今月は子どもたちの学校出席率が約70%と高く、より多くの子どもたちにクッキーを配布することができ、今期200万食の目標に向け、良いスタートをきることができました。

2.子どもたちの学校出席率向上のためのレクリエーション

現在クッキーを配布している学校に生徒は合計約12,000名いますが、親の都合で日中仕事をしなければならないなど、何らかの理由で学校に来られず、クッキーを食べられていない子どもたちがいます。そういった子どもたちにどうすればクッキーを配布できるか、知恵を絞り工夫していくことが今期の重要活動の一つでもあります。

その一環として出席率向上目的のため、子どもたちが楽しんで登校し、クッキーを食べてもらえるためには何をしたらよいかを先生と現地スタッフでアイデアを出し合いました。ユーグレナクッキーに含まれる栄養素とその重要性を伝えるため、子どもたちのご両親への説明会の実施や、子どもたちを対象にしたお楽しみ会、国民的スポーツであるクリケットのスポーツ大会といったレクリエーションの案があがり、実際にベンガル暦の元旦(4月14日)直前に、対象生徒数が約280名のセンパラビーディーピー学校 (Senpara BDP School)のあるクラスで、お楽しみ会を開催しました。行ったのは先生からのお題にユーモアをもって答えられたチームが勝利するという対抗戦のゲームで、子どもたちは面白おかしくひねりを効かせた回答を必死に考えて楽しんでいました(写真-1)。優勝したチームのお題と回答を紹介いたします。

先生(お題):何度落第していますか?
生徒(回答):一度ではありません。
先生(お題):3年間も同じクラスに在籍していますが、なぜですか?
生徒(回答):試験当日は毎回体調不良になるため、一度も試験を受けていないのです!

先生と子どもたちは、試験を受けたくない素直な気持ちを表現した回答に大笑いしていました。試験から逃れたいという強い欲求は万国共通のようです。 先生からは「このようなお楽しみ会が、学校に来てクッキーを食べ続けるモチベーションの1つになることを期待しています。」と話がありました。本学校では今後もこのような会を催していく予定です。他の対象校でも、先生とアイデアを出し合い、出席率向上のため活動していきます。

  • 写真-1:  ゲーム中の子どもたち
    写真-1: ゲーム中の子どもたち

3.クッキー在庫管理

子どもたちにクッキーを毎日遅延なく届けるために、クッキーの在庫管理を重要視しています。昨年9月の第2イード(犠牲祭)明けは、クッキーの製造・配達をしているナビスコ社(NABISCO)の運転手がお休みで不在のため、必要な学校に危うくクッキーを届けられなくなりそうでしたが、当社現地事務所にある在庫のクッキーを配達し事なきを得ました。この時の反省から、ナビスコ社(NABISCO)に各学校へのクッキー必着日をメールと電話で依頼し、いつまでにクッキーを配達すべきなのか明確にしています。また、各学校のクッキー在庫数を毎週学校へ連絡し確認するとともに、毎日の学校訪問時に現地スタッフが在庫数を直接確認しています。今月からクッキーの配達管理表も社内で改め、日々改善に努めるとともに、ナビスコ社(NABISCO)、学校とのコミュニケーションにより、子どもたちにクッキーを確実に届けられるよう細心の注意を払っています。

  • 写真-2:  学校での配達作業
    写真-2: 学校での配達作業
  • 写真-3:  ナビスコ社のトラックにてクッキーを配達
    写真-3: ナビスコ社のトラックにてクッキーを配達

4.現地スタッフ ローシャン (Rowshan) の仕事紹介

今月は、現地スタッフであるローシャンの仕事について紹介します。彼女は2015年の入社時から経理と監査対応の業務をしており、バックサイドからGENKIプログラムを支えています。クッキーの製造費用や血液検査の実施費用などを滞りなく各パートナーに支払いすることが日々の業務ですが、四半期毎の監査対応も重要な業務の一つです。対象のユーグレナ入り商品を1つ皆さまにお買い上げいただくと、10円がGENKIプログラムの活動費にあてられていますが、この活動費を適正に使用させていただいていることを会計事務所に説明しています。なお、会計事務所の担当者が頻繁に変更されるため、担当者にすぐに理解していただけるよう、丁寧さ、正確性を重視し、資料を毎回準備しています。

これらの業務のかたわら、彼女は学校訪問することもあります(写真-4)。先生、子どもたちとの交流を通し、GENKIプログラムの現状を把握したことを日々の業務に活かしています。今後はさらに学校訪問の機会を増やし、本プログラムの問題点を直接聞きだし、改善を図っていきたいと考えています。

  • 写真-4 :  学校訪問での子どもたちとの交流
    写真-4 : 学校訪問での子どもたちとの交流

5.ラマダン対策

5月27日から6月25日はラマダン(イスラム教徒が神の恵みに感謝するため、断食を行う月)となりますが、期間中は子どもたちにはどのようにしてクッキーを食べてもらえると思いますか?なお、ラマダン期間中、クッキーを配布している学校の半数が休校です。開校している学校には通常と同じようにクッキーを配布しますが、休校している学校では休校でも勤務している先生がいるのでスタッフが学校に行き、子どもたちに学校にきてもらうように呼び掛けてもらうことを先生に依頼してクッキーを子どもたちに配布しています。日の出から日没までの間は飲食ができないため、子どもたちが自宅でクッキーを食べることを特別に許可しています。また、クッキーを確実に食べたことを確認できるよう、子どもたちには翌日学校に空袋を持参するよう指導してもらうことを先生に依頼しています。このような環境下においても、より多くの子どもたちがクッキーを食べられるよう、先生と協力のうえ活動して参ります。

引き続き、ご支援よろしくお願いいたします。

株式会社ユーグレナ
海外事業開発部 / バングラデシュ事務所