2018年4月~9月のバングラデシュでのユーグレナクッキーの配布目標 
【2018年4月の活動報告】

1.2018年4月~9月のユーグレナクッキー配布目標

いつも「ユーグレナGENKIプログラム」をご支援頂きありがとうございます。「GENKIプログラム」は2014年4月に開始され、毎年度、ユーグレナクッキーの配布目標を4月~3月で定めてきました。この度2018年10月より、当社の年度に合わせて本プログラムにおける年度の起点を10月に変更し、10月~9月で年度のクッキー配布目標を設定することにしました。そのため今期は2018年4月~9月の半年間を目標に活動いたします。
 現在1日のクッキー配布数は約9,000人分ですが、この半年間は平均で1日約10,000人分、合計約110万食分の配布を目指します。昨年9月に開始したプログラムの活動費の一部を現地支援者に負担いただくモデルにて、配布数を1,000人分増やす計画です。すでに4月で21万食分(目標の進捗率:19%)を配布しました。残り5ヵ月間で目標を達成できるよう、引き続き活動していきます。

2.栄養オリンピック大会への出展

4月21日にダッカで開催された栄養オリンピック大会(Nutrition Olympiad)に出展しました。栄養オリンピック大会はバングラデシュの栄養問題改善活動を実施している、または関心を持つ企業、NGO、国際機関、大学、個人が集まり、栄養問題に関する講演やワークショップを行うイベントです。主催はバングラデシュの政府機関、国際連合食糧農業機関(Food and Agriculture Organization)です。昨年初めて開催され、今年は2回目の開催となり、約900人が参加しました。国際機関やNGOがブースを出す中、当社は企業として唯一出展しました。ブースには約200人の様々な方々が訪れ、GENKIプログラムの紹介やユーグレナクッキーの配布を行いました。
 この栄養オリンピック大会では、健康を意識した料理コンテストや栄養問題改善に関する小論文コンテスト、健康や栄養について呼びかけるポスター作成コンテストなど学生を対象とした様々なコンテストが開催されました。なかでも、5分間で栄養問題改善を呼びかける演劇コンテストは会場を盛り上げました。優勝したのは、バングラデシュの栄養問題はなぜ改善されないのかをテーマにしたバングラデシュ農業大学の学生たちでした。劇中では、男の子に食事が優先的に取り分けられており、そういう環境の中で女の子が栄養失調に陥る傾向が高いことが演じられました。また、女の子たちは児童結婚をし、十分な栄養が摂れない環境で未熟児を出産するなど負のサイクルが続いているという現実もユーモアを交えて演じられ、観客の興味をひいていました。
 本大会に参加し、沢山の優秀な学生が自国の栄養問題について問題意識を持ち、改善するための様々な取り組みを行っていることに嬉しさと驚きを禁じ得ませんでした。本大会で学んだことをGENKIプログラムでも活かしたいと思います。

  • 写真-1:学生たちにプログラムを説明する当社現地スタッフ
    写真-1:学生たちにプログラムを説明する当社現地スタッフ
  • 写真-2:当社ブースでプログラムの説明を受けた学生たち
    写真-2:当社ブースでプログラムの説明を受けた学生たち
  • 写真-3:児童結婚を演じた学生たち
    写真-3:児童結婚を演じた学生たち
  • 写真-4:学生が作成した食材を使ってバランスの良い 食事をとるよう呼びかけるポスター
    写真-4:学生が作成した食材を使ってバランスの良い食事をとるよう呼びかけるポスター

3. ジャーゴ ロンプール学校に通うシュロジ君一家の紹介

2018年2月よりユーグレナクッキーの配布を開始したジャーゴ ロンプール学校(JAAGO Rangpur school)は、バングラデシュの北部ロンプール県ロンプール市の中心から約30キロ離れた郊外にあります。この地域には5つのレンガ工場があり、ジャーゴ ロンプール学校に通う生徒の家族の約3割はこのレンガ工場で働いています。バングラデシュでは、建設資材となる岩石・砂利が採掘できる場所は極めて少なく、建築資材として粘土を材料としたレンガが多く使用されています。レンガ作りはすべての工程が人の手によって屋外で行われます。粘土を型に入れ押し固める人、並べて日干しをする人、干したレンガを10個程度頭に載せて運ぶ人など何十人もの人がそれぞれの持ち場で働いています。
 今月はお父さんがレンガ工場で働くシュロジ君を紹介します。シュロジ君の家はお父さん、お母さん、おじいさん、おばあさん、お父さんの兄妹の7人世帯です。現在お父さん以外は働いておらず、月に約15,000円の収入で暮らしています。お父さんはレンガを焼く際に発生するガスの影響で目やのどを痛めることがあり、何度かレンガ作りの仕事を辞めて農業を営むことを考えました。しかし、シュロジ君の学費を払うため少しでも多く稼げるレンガ作りの仕事を続けているそうです。先月、お母さんたちを対象に実施した「GENKIプログラム」の説明、衛生セミナーでは特にレンガ工場で働くお父さんにも手洗い、うがいを徹底するよう呼びかけました。子どもたちだけでなく、家族の健康状態も改善できるよう、努めていきます。

  • 写真-5:レンガ工場で型に粘土を入れ並べる様子
    写真-5:レンガ工場で型に粘土を入れ並べる様子
  • 写真-6:レンガを頭に載せて運ぶ様子
    写真-6:レンガを頭に載せて運ぶ様子
  • 写真-7:レンガ工場の煙突から出る煙
    写真-7:レンガ工場の煙突から出る煙
  • 写真-8:クッキーを食べるシュロジ君
    写真-8:クッキーを食べるシュロジ君

引き続きご支援をよろしくお願いいたします。

株式会社ユーグレナ
海外事業開発部 / バングラデシュ事務所