東京都は現在、都民・事業者等への働きかけを通じて、電力のHTT(Ⓗ減らす・Ⓣ創る・Ⓣ蓄める)の推進およびゼロエミッション東京の実現に向けた対策を進めています。その取組みの一環として、環境にやさしいバイオ燃料の活用推進と普及を目的に、都内のガソリンスタンド2か所で一般向けに次世代バイオ燃料「サステオ」の販売が開始されました。
今回は改めて次世代バイオ燃料「サステオ」の特徴と、次世代バイオ燃料「サステオ」が給油できるガソリンスタンドの詳細についてご紹介します。

そもそもバイオ燃料とは?石油燃料との違いは

バイオ燃料とは、再生可能な生物資源(バイオマス)を原料にした代替燃料のことです。バイオ燃料の代表的なものとして、①バイオエタノール、②バイオディーゼル燃料、③バイオジェット燃料、④バイオガスが挙げられます。今回導入されたのは②のバイオディーゼル燃料となります。
これらのバイオ燃料を使用することで、二酸化炭素の排出削減につながるとされています。バイオ燃料は燃焼すると、石油などの化石燃料と同じように二酸化炭素を排出しますが、原料となる植物の成長過程において光合成を行うことで二酸化炭素を吸収しているため、燃焼時の二酸化炭素の排出量はプラスマイナスゼロとなると考えられているからです。これが「カーボンニュートラル」と呼ばれる概念です。

化石燃料とバイオ燃料のCO2の流れを比較。

今回一般向けにも販売された次世代バイオ燃料「サステオ」とは?

次世代バイオ燃料「サステオ」は、ユーグレナ社が開発、製造、販売を行うバイオ燃料のことです。
次世代バイオ燃料「サステオ」は、バイオジェット燃料(SAF)および次世代バイオディーゼル燃料があり、使用済み食用油や微細藻類ユーグレナから抽出した油など、食料との競合や森林破壊といった問題を起こさない持続可能性に優れたバイオマス原料からつくられています。すでにバスや船舶、飛行機といった陸・海・空のモビリティにて幅広く活用されています。
また、次世代バイオ燃料「サステオ」は分子構造が石油由来の燃料と同じため、既存の内燃機関に負荷をかけること無く使用できます。

次世代バイオ燃料「サステオ」

次世代バイオ燃料「サステオ」が給油できるガソリンスタンドは?

今乗ってる車にそのまま使用できる次世代バイオ燃料「サステオ」。2023年3月末頃までの期間限定にはなりますが、現在都内の2か所のガソリンスタンドで販売しています。

■ 東瑞江サービスステーション

東瑞江サービスステーションの外観

江戸川区にある「東瑞江サービスステーション」は、日東石油株式会社が運営する丸紅エネルギー株式会社系列のガソリンスタンドです。

【概要】
住所:東京都江戸川区東瑞江1-3-14
営業時間:6:00~22:00

■ セルフかつしか6号店

セルフかつしか6号店の外観

葛飾区にある「セルフかつしか6号店」は株式会社ライフ白銅が運営するガソリンスタンドです。

【概要】
住所:東京都葛飾区白鳥2-20-20
営業時間:24時間

次世代バイオ燃料「サステオ」の導入実績

これまで次世代バイオ燃料「サステオ」の供給先は、バスや配送車、消防車などの車両、タグボートやフェリーなどの船舶、商業用ジェット機や双発機などの飛行機と、陸・海・空の全領域で拡大、多様化しており、供給実績は累計70件を超えています。
ガソリンスタンドにおける次世代バイオ燃料「サステオ」の販売は、2021年4月に東京都内で「サステナブルステーション」として3日間限定で実施したり、2022年6月10日からは名古屋のガソリンスタンドで一般販売を継続しています。
しかしながら、一般の生活者がバイオ燃料を使用する機会はまだまだ少ないのが現状です。より多くの方に次世代バイオ燃料「サステオ」を身近に感じていただける機会を設けることで、バイオ燃料の社会普及を目指すために、今回イベント販売の開催に至りました。

持続可能な社会の実現に向けて環境負荷低減に貢献するため、今後も次世代バイオ燃料「サステオ」の普及を目指します。