まだまだ寒い季節が続いていますが、寒い日はお酒も温かいものが飲みたくなりますね。日本酒の熱燗、焼酎のお湯割り、ホットワイン、ホットウイスキーなどお酒の種類も飲み方もさまざま。ただ、二日酔いにはなりたくないものです。
ユーグレナ社では、ユーグレナ・マイヘルスとジーンクエストの遺伝子解析サービスのゲノムデータをもとに、二日酔いに関わる遺伝子項目を解析し、「お酒に強い遺伝子タイプが多い都道府県ランキング」を公開しました。

■ 二日酔いに関わる遺伝子項目とは?

今回対象にしている項目「二日酔い(SNP:rs671)」は、アルコールの分解に関わるALDH2(アルデヒドデヒドロゲナーゼ)という遺伝子に存在する遺伝子型で、次の3つのタイプがあります。

  • お酒を飲んでも二日酔いになりにくいタイプ(遺伝子型:GG)
  • お酒を飲むと二日酔いになりやすいタイプ(遺伝子型:AG)
  • そもそもお酒が飲めないタイプ(遺伝子型:AA)

今回の調査では、この遺伝子(SNP:rs671)の型のなかで、相対的にお酒に強いと想定される遺伝子型、つまり「お酒を飲んでも二日酔いになりにくいタイプ(遺伝子型:GG)」に該当する人の推定割合を都道府県別に算出し、数値化しました。

■ 上位に東北エリアが集中!「お酒に強い遺伝子タイプ」が多い都道府県ランキング

ゲノムデータの解析結果による、お酒が強い遺伝子タイプの人の割合が相対的に高い都道府県は、1位 青森県、2位 沖縄県、3位 岩手県、4位 秋田県、5位 山形県という順位になりました。上位に東北エリアが集中し、2位の沖縄県以外は東北エリアに近い各県が10位以内にランクインしています。

また、近畿エリアとその周辺の各県がランキングの中盤以下にとどまる傾向が見られました。

【全ランキング結果はこちら】

【調査概要】
調査方法:ゲノムデータの解析をもとに調査
調査対象:「ジーンクエストALL」、「ユーグレナ・マイヘルス 遺伝子解析サービス」の利用者
対象者数:ゲノムデータ:21,371人
調査時期:2020年5月
調査項目:ゲノムデータ:「二日酔い(SNP:rs671)」の項目について、「お酒を飲んでも二日酔いになりにくいタイプ(遺伝子型:GG)」の推定割合を都道府県ごとに算出

■ お酒は自分の身体にあった量を

今回対象にした遺伝子解析項目「二日酔い(SNP:rs671)」に関して、ランキングに使用した「お酒を飲んでも二日酔いになりにくいタイプ(遺伝子型:GG)」の方は、日本人の54.4%、一方で、「そもそもお酒が飲めないタイプ(遺伝子型:AA)」の方は、日本人の7.1%でした。後者のタイプは遺伝的にALDH2がほとんど、または全く働かない体質です。お酒が飲めない方が飲める方と同じ量を飲んでしまうと、病気のリスクが高まる要因にもなることがわかっているため、自分の身体にあった量を飲むことが大切です。

その他、お酒に関しては、アルコールを分解する速さに関する遺伝子解析項目(SNP:rs1229984)もあります。ご自身のタイプが気になる方は、ぜひこの機会に「遺伝子解析サービス」でチェックしてみてください。

株式会社ジーンクエスト
取締役 岩田 修

厚生労働省からは「節度ある適度な飲酒」として、1日の平均純アルコールで約20gを推奨されています。20gとは、ビール中瓶1本、日本酒1合、チューハイ(7%)350mL缶1本などに相当します。
ただし、この数値は「通常の代謝機能を有する日本人」を対象にしたもので、留意点として、「女性は男性よりも少ない量が適当である」、「65歳以上の高齢者においては、より少量の飲酒が適当である」、「飲酒習慣のない人に対してこの量の飲酒を推奨するものではない」などが挙げられています。
もし、お酒に弱い遺伝子タイプに該当する方であれば、飲酒量を控える以外に、ノンアルコール飲料やアルコール度数の低いお酒を選択しながら、自分にあった適度な飲酒を心がけてください。

【ユーグレナ・マイヘルス遺伝子解析サービスとは】
個人の健康リスク・体質の遺伝的傾向・祖先のルーツについて300項目以上の遺伝子型を解析するサービスです。太りやすさなどの体質や、がん・糖尿病などの病気発症リスクに関する遺伝子情報、病気の予防のためにできることをチェックできます。詳しくはこちらをご覧ください。

ユーグレナ・マイヘルス 遺伝子解析サービス