euglena Project

38

石垣島ユーグレナの
魅力を伝える
キャラクターを
企画せよ。

ユーグレナ社公式キャラクター「ゆーぐりん」誕生秘話

2010.05-

継続中

石垣島ユーグレナの魅力を知ってもらいたい

「ユーグレナを屋外大量培養し、商品化している会社は現状ではユーグレナ社だけかもしれない。でも、ゆくゆくは競合も現れるはず。石垣島ユーグレナをより親しみやすくブランディングし、魅力を知ってもらう必要がある」

マーケティングを担当していた村花が、当時営業担当の取締役であった福本拓元とそんな会話を交わしていたのは、2010年のことだった。

2005年に代表取締役の出雲と出会い、創業メンバーを除く最初の社員の1人としてユーグレナ社に入った村花。石垣島でユーグレナの屋外大量培養に初めて成功したシーンにも立ち会い、資金調達や総務、経理、広報などさまざまな役割を歴任してきた。

そんな村花がマーケティングに軸足を移したのは2009年。
2005年に屋外大量培養に成功したものの、石垣島ユーグレナの認知度の低さが課題となって現れていた。
その課題を解決するために出てきた施策の1つが「公式キャラクター」だ。より親しみを持って石垣島ユーグレナのことを知ってほしい、またユーグレナ社を支えてくれている石垣島の方々に恩返ししたいという気持ちからだった。

東京大学発ベンチャー企業として起業した当初、ユーグレナの屋外大量培養研究に挑むための自社プールを持つことは資金的に厳しかった。そんな時に、石垣島でクロレラを生産していた八重山殖産(現在はユーグレナ社のグループ会社)にユーグレナを培養するためのプールを無償で貸してもらったのだ。成功するかどうかわからない研究のために、大きなリスクをとってくれた八重山殖産には、感謝してもしきれない。

この思いはユーグレナ社が成長した後も続き、さらに広がっていった。八重山殖産だけでなく、同社が立地する石垣島に貢献していくことが持続的な企業運営には不可欠と考えるようになったのだ。2010年には、石垣島の商店街の命名権を獲得し、『ユーグレナモール』と名付けさせてもらった。その際に、ユーグレナモールのロゴを募集し、それに合わせて公式キャラクターの募集も実施する流れとなった

入社後の村花

石垣島への感謝をキャラクターで伝えたい

公式キャラクターの募集は、芸術系の大学・学部に通う大学生を中心に進められた。

背景にあったのは若い世代の感性を生かして、「長く親しまれるキャラクターをつくりたい」という願いからだった。

同時に、リスクを取ってでもユーグレナ社と共に歩んでくれた八重山殖産、ひいては石垣島への感謝の気持ちを表現したいという気持ちもあった。

「ユーグレナの売れ行きがよくないときにも、八重山殖産は見捨てずに一緒にやってくれた。その感謝が石垣島へ貢献したいという思いにつながっていった」

2週間の公募期間には、100件を超える応募が集まったという。会議室に応募作品を並べ、役員だけでなく社員も加わって何度も話し合い、選定していった。

最終的に選んだのは武蔵野美術大学の学生の作品。こうして、公式キャラクター「ゆーぐりん」が誕生した。

「最後の決め手は、ユーグレナのことを本気で考えてくれていることが伝わったから。キャラクターの頭についている『鞭毛(べんもう)』をはじめとして、生物としてのユーグレナのさまざまな特徴や動きをとらえて作られている。アニメーションへの展開など、活用シーンがふくらむという評価もあった」

ゆーぐりんカード

ゆーぐりんはただのキャラクターではない、
象徴としての存在

2010年に中途入社した相馬は、村花のもとでBtoC事業の立ち上げ、商品企画開発、マーケティングを担当し、試行錯誤しながら「ゆーぐりん」の活用方法を考えていったメンバーの1人だ。

キャラクターが生まれたからといって、すぐに活躍してもらえるわけではなかった。社内には「ユーグレナ社のお客さまには年配の方が多い中で、キャラクターは効果的なのか?」という疑問の声もあった。

「マーケティング担当としては、石垣島ユーグレナそのものを表すキャラクターを、販売の場に登場させることで『ものを売りつける』キャラクターにはしたくないと考えていた。ゆーぐりんという新しい仲間の未来を奪わないよう、販売サイトには載せないなどのルールを徐々に整備していった」

相馬は当時をそう振り返る。

ゆーぐりんが活躍できる場所はどこか?相馬をはじめとしたマーケティングメンバーは、イベント出演に活路を見出す。

「ゆーぐりんの着ぐるみを作り、いろいろなイベントに出演した。石垣島で開かれるユーグレナ社の催しには必ずといっていいほど登場し、『ユーグレナは栄養満点なこと、自然豊かな石垣島で育っている』ということなどを子どもたちに伝えていった」

理科実験教室(石垣島の小学校にて)

「人と地球を健康にする」を
体現する存在として

現在では、石垣島でのバスケットボールのプロリーグであるBリーグの試合に参加したり、島内の小中学校向けに実施した理科実験教室に登場するなど、ゆーぐりんの登場機会も格段と増えている。

「地元の子どもから手書きのイラストを送ってもらうこともある。イベントに登場した際のリアクションでも喜んでもらえていることを感じる。石垣島の子どもたちは、ほぼみんながゆーぐりんのことを知ってくれているのではないか」

村花は手応えを語る。

また、2013年からは、自由が丘で毎年開催されている「自由が丘スイーツフェスタ」、「自由が丘女神まつり」にもゆーぐりんが登場し、来場者の注目を集め、石垣島以外での活動範囲も広げている。

自由が丘スイーツフェスタにて(左) ・ 自由が丘女神まつりにて(右)

「これまでは、石垣島ユーグレナそのものを知ってもらうために活動してきた。今後はゆーぐりんをきっかけにして、環境問題や食料問題などの未来への課題に関心を持って欲しい」

思いは相馬も同様だ。

誕生から10年を経て、ゆーぐりんはユーグレナ社が掲げる経営理念「人と地球を健康にする」を体現する存在になりつつある。

ユーグレナモールの看板

2020年8月掲出

euglena Data

~ゆーぐりんプロフィール~

正体
微細藻類ユーグレナそのもの(日本ではミドリムシと呼ばれている)
出身地
沖縄県石垣島
性別
秘密
好物
水と二酸化炭素と太陽光
特技
分身(1ヶ月で10億倍に!)
チャームポイント
美しい瞳
年齢
5億歳
大きさ
100ミクロン(=0.1mm)

登場人物

ヘルスケアカンパニー 営業部 素材・海外営業一課
B2Bカスタマーサクセスマネージャー
村花 宏史

2006年1月入社。
当初は、事業計画の策定から資金調達、法務、総務、経理など、多岐にわたる業務の責任者として遂行。
その後、上場準備にて体制整備に注力後、広報を兼務しながら営業に軸足を移し、直販や流通事業の立ち上げに従事。
石垣島のユーグレナガーデンや八重山推進チームを担当した時期もあった。
現在は、B2Bのカスタマーサクセスの立ち上げ、体制構築を担う。

「明るい未来を子どもたちに届けたいという想いで、ゆーぐりんが幅広い年齢に親しまれることを願っています。」

ヘルスケアカンパニー リーディングブランド部
係長
相馬 美欧

2010年4月入社。
入社後商品開発やEC事業立ち上げ、マーケティングに従事。
自由が丘や石垣島の連携をリードし、ユーグレナの認知度向上に貢献。
現在は、ユーグレナ社基幹食品商品の企画開発に従事。

「ゆーぐりんというキャラクターの存在によって、石垣島ユーグレナをより身近に感じることができます。ユーグレナそのものはもちろん、育っている自然豊かな石垣島の魅力もお客様にお伝えできたら嬉しく思います。」

euglena Projects

vol.00

バングラデシュの子どもたちを
救う素材を探せ。

vol.01

誰もなし得ていない、ユーグレナの
屋外大量培養技術を確立せよ。

vol.02

ユーグレナを
300億円市場に育て上げよ。

vol.03

バングラデシュの
全ての小学校に給食を。

vol.04

煙突から排出されるCO2
ユーグレナを培養せよ。

vol.05

ユーグレナの化粧品事業を
立ち上げよ。

vol.06

日本初のバイオジェット燃料
製造プラントを建設せよ。

vol.07

「ミドリムシ」の名前を
武器にせよ。

vol.08

中国にユーグレナを
普及せよ。

vol.09

スーパーユーグレナを
獲得せよ。

vol.10

バングラデシュの
貧困問題を
緑豆事業で解決せよ。

vol.11

ユーグレナでタケダと
新商品を開発せよ。

vol.12

下水処理場の下水を活用し、
ユーグレナを培養せよ。

vol.13

ユーグレナの仲間の
「行動指針」を作成せよ。

vol.14

日本独自の技術で、
ユーグレナを培養せよ。

vol.15

仲間がより働きやすい
オフィスを追求せよ。

vol.16

ゆーぐりん保育園を
オフィスに併設せよ。

vol.17

ユーグレナで石垣島の
地域活性化に貢献せよ。

vol.18

ユーグレナの認知度を上げる
新商品を共同開発せよ

vol.19

ユーグレナのカフェを
石垣島で開店せよ。

vol.20

ユーグレナを飼料にして
比内地鶏を育成せよ。

vol.21

ユーグレナ入りディーゼル燃料を
いすゞ自動車と共同で実用化せよ。

vol.22

ユーグレナを使った
バイオ燃料を生産せよ。

vol.23

研究系ベンチャーを
ヒト、モノ、カネで支える
新しいファンドを確立せよ。

©2018 MELTIN MMI

vol.24

ユーグレナとクロレラで世界初の
ASC-MSC藻類認証を取得せよ。

vol.25

グループ企業との
シナジーを構築せよ。

vol.26

新しい仲間と、
遺伝子レベルで人を健康にせよ。

vol.27

自由が丘と
ユーグレナを普及せよ。

vol.28

ユーグレナサプリメントの
加工工場を立ち上げよ。

vol.29

理科のチカラで石垣島の
地域活性に貢献せよ。

vol.30

新しいユーグレナの
基幹化粧品を開発せよ。

vol.31

ロヒンギャ難民の
食料問題解決に貢献せよ。

vol.32

ユーグレナ由来の美容成分を
研究解明せよ。

vol.33

学生のチャレンジを応援!
通年採用を開始せよ。

vol.34

ユーグレナとクロレラで
ハラール認証を取得せよ。

vol.35

健康寿命を伸ばすユーグレナの
可能性を発見せよ。

vol.36

竹富島のクルマエビ養殖事業を
発展させよ。

vol.37

「G20軽井沢」にてユーグレナバイオディーゼル燃料で自動車を走らせよ。

vol.38

石垣島ユーグレナの魅力を伝えるキャラクターを企画せよ。

vol.39

CFO(最高未来責任者)を募集・選考せよ。

vol.40

国産カラハリスイカを
栽培せよ。

vol.41

日本初となる「バーチャルオンリー
株主総会」を開催せよ。

vol.42

次世代バイオディーゼル燃料を
普及させよ。

vol.43

コーポレート・
アイデンティティを刷新せよ。

vol.44

石垣島生まれの
ユーグレナを浸透させよ。

vol.45

ユーグレナ由来の
肥料研究を加速させよ。

vol.46

日本の空をバイオ燃料で
クリーンにせよ。

vol.47

オフィス環境を改善し、
仲間の生産性を向上させよ。

vol.48

化粧品における
サステナビリティを追求せよ

vol.49

次の新素材「ミドリ麹」の
価値を世に拡げよ。

vol.50

ユーグレナの
ESG経営を加速させよ

vol.51

未来世代アドバイザリーボードを
設置せよ。