vol.26 新しい仲間と、遺伝子レベルで人を健康にせよ。

euglena Project

26

新しい仲間と、
遺伝子レベルで
人を健康にせよ。

遺伝子解析をはじめとする生命×ITプラットフォーム
『ユーグレナ・マイヘルス』の立ち上げ

2017.10

継続中

大学院生のときに遺伝子解析サービス会社を起業、
目的は「生命の謎を解明し、社会に貢献すること」

2013年、東京大学大学院 農学生命科学研究科 博士課程2年目のときのことだった。

現在、ジーンクエスト社長兼ユーグレナ社執行役員の高橋祥子は、
半ば恐怖を感じるほどもどかしい思いを感じていた。

「遺伝子解析の研究を加速して、研究の成果を社会に還元するためには、このまま大学院で研究しているだけでは到底間に合わないかもしれない…」

生命の謎は未だ解明されていないことも多く、ゲノム(=私たちが保有する遺伝子の全ての総称)を解析してデータを蓄積することで「自分の一生をかけて生命の謎を解明したい」と考えていた。なぜならば、今まで解明されていない生命の仕組みが解明されれば、その知見を活かしてまだ治療法がない病気の薬を開発できたり、予防医学の発展やヘルスケア領域に大きなイノベーションを起こすことができる可能性があるからだ。

2013年、高橋はアメリカの遺伝子解析会社の動きを見てハッとした。

「大学の研究だけを行うのではなく、もっと社会を巻き込む必要がある。遺伝子解析をサービスとして社会実装すれば、お客さまの健康のお役に立つことができるし、そのサービスを使うお客さまに協力をお願いしてデータを集めることで、ゲノム研究を加速することができる…!」

高橋の行動は驚くほど早く、思い立ってから1カ月かからなかった。
東京大学大学院在学中、研究室の先輩である齋藤とともに、25歳の若さで株式会社ジーンクエストを起業、社長になった。

起業当初の齋藤(左)と高橋(右)

2014年1月には、個人向けに疾患リスクや体質などに関する遺伝子情報を伝えるゲノム解析サービスを開始したのだった。

高橋とユーグレナ社の出会い、
ユーグレナ社の仲間になること

しばらくして高橋が講演会で登壇しはじめた頃、同じ東京大学発のバイオテクノロジーベンチャーということで、ユーグレナ社の役員と一緒になる機会が多数あった。そんな中、副社長の永田から高橋に「ユーグレナグループに加わって一緒になるのはどうか」と声がかかった。偶然ではあるが、高橋もちょうど他の企業とタッグを組むことで事業拡大と研究を加速したいと考えていたタイミングだった。

「ジーンクエストは確かにサイエンス面に強みがあるけれど、ユーグレナ社と組むことで個人のお客さまにもっとサービスを使っていただき、将来的な事業展開の幅を広げられるかもしれない…」

同じ研究開発型ベンチャーであるユーグレナ社であれば事業や研究面での連携も図りやすいと考えた高橋は決意を固め、2017年10月1日、ジーンクエストがユーグレナグループに参画した。

オフィスも統合

『ユーグレナ・マイヘルス』の立ち上げ

ユーグレナ社のメンバーとなった10月、高橋たちは新商品ローンチに向けた準備を本格的に開始した。
高橋をはじめとするジーンクエストの仲間たちと、ユーグレナ社に新設されたバイオインフォマティクス課の仲間たちでタッグを組み、商品設計、ブランドコンセプト、デザインなどを話し合っていった。
そして12月の株主優待での先行発売を皮切りに、2018年3月のサービス展開を目標にした。

高橋も、ユーグレナ社の仲間も、最初どのようにコミュニケーションを取っていくべきか、お互いに手探りで不安になることもあったが、高橋と出雲の二人でも何度もディスカッションを重ねて、同じ大学発ベンチャーで研究開発型であるという2社の共通部分と、「人と地球を健康にする」「遺伝子解析で、豊かな社会を」という各々の経営理念をサービスに繋げることにした。

そして、ついに2018年3月。
ユーグレナ社とジーンクエストは、ヘルスケア事業における新領域への参入として、「生命科学×IT」の統合プラットフォーム『ユーグレナ・マイヘルス』(https://myhealth.euglena.jp)の展開開始を発表。

『ユーグレナ・マイヘルス』記者発表会にて(左:高橋、右:出雲)

「未来の自分を健康にする」をブランドコンセプトに、第1弾サービスとして、個人向け大規模遺伝子解析サービスの日本におけるパイオニアであるジーンクエストのノウハウを用いた、健康リスク・体質・祖先について300 項目以上を解析する遺伝子解析サービスを同日に販売開始した。

第1弾 『ユーグレナ・マイヘルス』 遺伝子解析サービス

『ユーグレナ・マイヘルス』は、「科学(Science)」「信頼(Credible)」「パーソナル(Personal)」の3つを軸に展開し、学術研究などに基づいた多様な検査サービスを通じて、自分の健康リスクや体質、健康状態を把握したうえで、一人ひとりに対応したヘルスケアソリューションの提供を目指している。

「ヒトの体がどうなっているのか、なぜ病気になるのか原因がまだ分からないことがたくさんある。もっと生きたかったのに、望まない病気にかかってしまうこともあるけれど、生命の謎が全部解明できたら、その研究成果を社会に還元して、皆さんが意図せぬ病気にかからずに済むようになる未来がつくれるかもしれない。そして、遺伝子は、日本で問題になっている医療費や、超高齢化社会に伴う認知症患者の問題を解決できる可能性がある。だからこそ、皆さんに遺伝子解析などのサービスを使って健康寿命を延ばしていただくだけでなく、ご協力いただいたデータを研究に活用し、生命の謎を解明していこうと思うんです」

こう語る高橋は、一心に未来を見つめているように見えた。

【ユーグレナ・マイヘルスについて】
https://myhealth.euglena.jp/

2019年3月掲出

euglena Data

~過去15年でゲノム解読の値段は10万分の1! 成長し続けるゲノム解析市場~

2001年に1億ドル(約100億円)かかったゲノム解読の費用が、
2015年には1000ドル(約10万円)になった

登場人物

株式会社ジーンクエスト 代表取締役
株式会社ユーグレナ 執行役員
バイオインフォマテクス事業担当
高橋 祥子

2013年6月、東京大学大学院農学生命科学研究科博士課程在籍中に株式会社ジーンクエストを起業。2015年3月に博士課程修了、博士号を取得。2018年4月、株式会社ユーグレナ執行役員バイオインフォマテクス事業担当就任。ジーンクエストとユーグレナ社とのシナジーを出すべく、「未来の自分を健康にする」をブランドコンセプトに、『ユーグレナ・マイヘルス』を立ち上げる。

「科学とテクノロジーの進歩は、人類に託された無限の希望です。それを事業として具現化して実社会に役立てていきたいと思います」

euglena Projects

vol.00

バングラデシュの子どもたちを
救う素材を探せ。

vol.01

誰もなし得ていない、ミドリムシの
屋外大量培養技術を確立せよ。

vol.02

ミドリムシを
300億円市場に育て上げよ。

vol.03

バングラデシュの
全ての小学校に給食を。

vol.04

煙突から排出されるCO2
ミドリムシを培養せよ。

vol.05

ミドリムシの化粧品事業を
立ち上げよ。

vol.06

日本初のバイオジェット燃料
製造プラントを建設せよ。

vol.07

「ミドリムシ」の名前を
武器にせよ。

vol.08

中国にミドリムシを
普及せよ。

vol.09

スーパーユーグレナを
獲得せよ。

vol.10

バングラデシュの
貧困問題を
緑豆事業で解決せよ。

vol.11

ミドリムシでタケダと
新商品を開発せよ。

vol.12

下水処理場の下水を活用し、
ミドリムシを培養せよ。

vol.13

ユーグレナの仲間の
「行動指針」を作成せよ。

vol.14

日本独自の技術で、
ミドリムシを培養せよ。

vol.15

仲間がより働きやすい
オフィスを追求せよ。

vol.16

ゆーぐりん保育園を
オフィスに併設せよ。

vol.17

ミドリムシで石垣島の
地域活性化に貢献せよ。

vol.18

ミドリムシの認知度を上げる
新商品を共同開発せよ

vol.19

ミドリムシのカフェを
石垣島で開店せよ。

vol.20

ミドリムシを飼料にして
比内地鶏を育成せよ。

vol.21

ミドリムシ入りディーゼル燃料を
いすゞ自動車と共同で実用化せよ。

vol.22

ミドリムシを使った
バイオ燃料を生産せよ。

vol.23

研究系ベンチャーを
ヒト、モノ、カネで支える
新しいファンドを確立せよ。

©2018 MELTIN MMI

vol.24

ミドリムシとクロレラで世界初の
ASC-MSC藻類認証を取得せよ。

vol.25

グループ企業との
シナジーを構築せよ。

vol.26

新しい仲間と、
遺伝子レベルで人を健康にせよ。

vol.27

自由が丘と
ミドリムシを普及せよ。

vol.28

ミドリムシサプリメントの
加工工場を立ち上げよ。

vol.29

理科のチカラで石垣島の
地域活性に貢献せよ。

vol.30

新しいミドリムシの
基幹化粧品を開発せよ。

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