MY

手放し、循環していくこと

2022.08.01

自分らしさや信念についてお話を伺う、”MY“インタビューの今回のゲストは、ヤムナ認定プラクティショナーの池畑薫さん。和歌山県の離島で生まれ育ち、CMやフィットネスモデルとしての活動を経て、エクササイズやストレッチの要素を取り入れながら、骨格や筋肉を本来あるべき場所に戻していくヤムナの講師として活躍する彼女。

美しく、瑞々しいエネルギーが溢れる池畑さんの”自分らしさ“、大切にしている価値観とは。お話を伺いました。

少女の頃、初めて好奇心が満たされた瞬間

和歌山県 紀伊大島で生まれ育ったという池畑さん。幼少期はどんな子どもでしたか。

「子どもの頃は、実は人や友達と遊ぶのが苦手でした。一人で海に行って過ごすことも多かったですね。新聞に海外旅行の広告が載っていて、世界各国の写真を見ながら、その土地を想像するのが大好きでした。出身は和歌山県の紀伊大島というところで、かつてオスマン帝国の軍艦が遭難し、島民が救助にあたったことから、トルコと深い縁がある土地です。中学生のとき、学校で主宰されていた、選ばれた数名がトルコに行ける、という機会があって。立候補して2週間トルコへ行きました。1週間はホテルに宿泊して、もう1週間はホームステイをしました。何もない小さな島で育って、もちろん海外は初めてで、そのときの鮮烈な印象が忘れられません。活気のある街の様子や、自分より小さい子どもが物乞いをしていたことなど、目に映るすべての景色に驚き、刺激をもらい、生きている感覚を覚えました。小さなコミュニティから外へ出て行って、初めて好奇心が満たされた瞬間だったのだと思います。」

大人になってからも、海外の街歩きが大好きだという池畑さん

美しさの哲学が、ヤムナとの出会いのきっかけに

子どもの頃は人付き合いが得意ではなかったという池畑さん、現在はヤムナを通じてお客様と対話するお仕事だと思いますが、どのような経緯で講師のお仕事をすることになったのですか?

「20代前半で和歌山から東京に出てきて、表現することに興味があり、当時はCMや広告モデルのお仕事をしていました。仕事柄、様々な“美しい”と言われるものに触れることが多かったのですが、ファッションで自分を着飾ることに興味が沸かず、世間一般で美しいと言われる対象にもピンと来ない。自分が表現したいものが何なのか自問しながら過ごしていました。自分の”美しさ”の定義は当時からはっきりしていて、美しさ=自分がいかに健康でいられるか、だと思っていました。綺麗な人は姿勢が良くて、歯が綺麗で、肌や髪にハリがある。その、一つひとつが美しければ、どんな服も着こなせるんですよね。80歳になっても、いきいきと綺麗な人でいるのが目標です。モデルのお仕事を通じて、自分なりに“美”の定義を伝えられたら、と思っていたのですが、次第に、誰もが本来持っているはずの美しさの素質を引き出してあげたい、という気持ちが強くなっていきました」

そうして出会ったのが、ヤムナだったのですね。

「はい。体を動かすことは得意だったので、学生時代はバレーボール部で、大人になってからもブラジリアン柔術やサーフィン、フィットネスを経験してきたのですが、自分の体をニュートラルな状態に戻していくことができるヤムナメソッドを知って、直感的にこれだ!と思ってすぐにプラクティショナーをめざすことを決めました。」

執着せずにバランスをとって土台を築いていくこと

ヤムナプラクティショナーとして、池畑さんが普段から大事にされていることはなんですか。

「その人の元々持っている力を引き出すために、さらにこうしたら美しくなる!と思うことは、お客様にも正直に伝えるようにしていますね。自分の体の声を聞いて、調整していけるようになるのがヤムナの良いところです。自分の健康は自分でしかコントロールできないから、調整できるようになることが、自立につながると思っています。」

ヤムナは、池畑さんの大切にしている価値観に通じるものがあるのですね。

「そうですね。あまり物事に執着せず、程よいバランスを見つけることが大事だと思っています。自分を支えるにも、1本の柱だけでは不安定になるものです。色々な支えがあって強い土台ができていく。一つのことを極めている人に憧れはあるけど、自分はバランスをとって伸ばしていくタイプだなと思います。そしてもう一つ、子どもの頃から変えたくないと思っていることは、価値観を人に合わせる必要はないということ。周りはこうだから、世間的にこうだから、ということを気にしすぎないことですね。もちろん相手のことは尊重するけれど、自分は自分、と思うことが大切だと思っています。ヤムナでも、手放す感覚がとても大事です。心の中で執着していることと体の動きは繋がっています。とても些細なこだわりや、癖、気にしてしまうことなど、小さな執着を少しずつ手放していくことで、凝りがほぐれて、体全体の循環をよくしていくことができると思います。」

凛とした佇まいで、飾らず素直に話をしてくれた池畑さん。その時々に受け取ったインスピレーションを人生のターニングポイントにして、自分の直感を信じて進んできた芯の強さを感じます。手放すことから、新しいめぐりは始まり、さらに美しく健康な自分を形作っていく。その内側から放たれる輝きの秘訣を、垣間見ることができました。

“Let go”

手放す

池畑薫

Kaoru Ikehata

20代からCMや企業広告などを中心にモデルとして活躍後、無理なく身体本来の美しさを手に入れる事ができる「ヤムナメソッド」に出会い2014年ヤムナ認定プラクティショナーとなる。快適で機能的に動かせる身体作りをモットーにヤムナクラスをはじめ、企業イベント・WSにも講師として多数出演。

 Instagram: @kaoruyamuna

撮影協力
BAYFLOW 吉祥寺
https://www.bayflow.jp/kichijoji
Instagram: @bayflow_kichijoji
Photographies by Yuka Uesawa

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