![]() 出雲 充 株式会社ユーグレナ 代表取締役社長 |
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| ■プロフィール | ||
| - 略 歴 - | ||
| 2002年 | 東京大学農学部農業構造・経営学専修過程修了 株式会社東京三菱銀行(当時)入行 |
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| 2004年 | 米バブソン大学プライス・バブソンプログラム修了 | |
| 2005年 | 株式会社ユーグレナ設立 | |
| 2007年 | 中華全国青年連合会主催 第一回日中韓若手経済人コンテスト新人賞受賞 |
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ユーグレナ(和名:ミドリムシ)との出会いについて聞かせてください。
ユーグレナ社の最終到達点を100とすると今大体いくつくらいですか?
現在行っている事業にはどのような背景があるのでしょうか?
- 問題意識の種はバングラディシュにあった -
18歳のとき、アジアで最も貧しい国だといわれている国バングラディシュに行きました。そこで見た風景がもうショックで。テレビや新聞で見たり聞いたりできるものでは全くリアリティがないですよ。”貧しい”というのはこういうことかと。
これが私の問題意識の”種”でした。 バングラディシュから帰ってきて考えたことは 「地球に住んでいる人がみんな元気で健康にいられるためにはどうすればいいのか」ということでした。 色々と勉強したり、調べたりしているうちに、人間が生きていくためにはご飯とエネルギーの2つが必要であると気づいたんです。 でもWWUが終わってから世界人口が2.5倍くらい増えたにも関わらず、ご飯とエネルギーは同じようには増えてない。だから世界で争いが起き続けています。
今私の中には2つの問題意識があります。 1つには、現在の日本がかなり異常な状況にあるということです。 食料自給率がたった40%に満たないという先進国でも類を見ない国にも関わらず、かなり高い水準の生活を保っているということです。 しかし、いざというときに食べるものがないという状況になることも考えられます。 もう1つは、中国などの国が何の対策もなく、先進国と同じような生活をしたらもう地球がもたないということです。 「誰かが何とかしてくれる」と、こんなことはもう言っていられません。何となく違和感があるこの状況に目をつぶらずに立ち向かっていく人々が必要なんです。 そしてそれを担えるのはより危機感をリアルに感じられる、これからの時代を生きていくまさに私たちベンチャーで働く若手なのです。
ユーグレナ(和名:ミドリムシ)との出会いについてお聞かせ願えますか?
- 問題意識だけでは何にもならない。解決策としてのユーグレナ(ミドリムシ) -
今私の持つ問題意識について話しました。
しかし、問題意識だけがあってダメで「これだったら何とかなる!」という解決策を考える必要があります。
東京大学農学部時代に同じく弊社の創業者である鈴木からユーグレナ(ミドリムシ)の話は聞いていました。
しかし、当時はまだユーグレナ(ミドリムシ)の機能、可能性に対して社会的要請が少なかったということもあり、実用化に向けて真剣な取り組みは行いませんでした。鈴木はユーグレナ(ミドリムシ)の大量培養の研究を、私は経営の勉強を続け、期が熟した頃にはじめようと20歳の頃から互いに話していました。
2005年ごろになって世の中で環境問題、とりわけ海面の上昇の話や巨大ハリケーンカトリーナの発生を始め、異常気象が騒がれ、食料生産に対する深刻なダメージも問題になりました。
それで鈴木と、これはもうそろそろユーグレナ(ミドリムシ)の出番だろうと。
ユーグレナ(ミドリムシ)の研究をされている他の大学の先生方にも「難しいテーマではありますがお願いします」と声がけをして、協力を仰ぎ、ここから弊社が始まったのです。
ユーグレナ社の最終到達点を100とすると今大体いくつくらいであるといえますか?
- 世界貢献のための、今がある -
国内でユーグレナ(ミドリムシ)の大量培養に成功し、事業化するということを到達点とするのならもう100ですね。
しかし、世界への貢献、つまりユーグレナ(ミドリムシ)を海外に広めることを到達点にするのなら10〜15といったところに立っていると思います。
現在は石垣島の培養プラントでユーグレナ(ミドリムシ)を培養し、国内に機能性食品や化粧品を広めている段階ですが、最終的にはユーグレナを用いた食料対策と環境対策を海外に伝えていくことが世界への貢献といえます。
途上国・赤道に近い国でユーグレナ(ミドリムシ)の大量培養をし、同時に二酸化炭素削減政策も進めます。
すでに途上国の大使館などでユーグレナの可能性に期待を寄せてくれているところもありますが、次のビジネスステップとして考えているのは、国内の石垣島以外でもユーグレナ(ミドリムシ)の大量培養を成功させることです。
なぜすぐに海外に広めないか?
それは私がビジネスは継続的、持続的に商品を提供できるべきであると考えているからです。
海外でビジネスを展開するに当たってまだまだ準備が必要だと思います。
将来的に途上国にはユーグレナ(ミドリムシ)を無償提供しないのですか?
- ボランティアだけは、持続的でない -
しないですね。
誤解を招くかもしれませんが、これは決して途上国からお金を吸い取るなどということではなく、無償提供やボランティアというものが持続的ではないからと私が考えるからです。
“魚をあげるのではなく魚の取り方を教えてあげる”という話がありますがそれと同じように、現地の人と一緒に考えて、動いてもらわなきゃダメなんですね。全ての人たちに無償提供をするとなるともはや弊社だけで何とかなる話ではありません。
もちろん利益の上がる価格で売る必要はなくて最初は1つ1円でいいと思います。
しかし”払ったなのか、もらったなのか”この違いは大きいですよ。
ビジネスとしてユーグレナ(ミドリムシ)を提供することで、途上国の人が自分たちで生産できるように一生懸命技術開発する。
将来的には現地の人がユーグレナ(ミドリムシ)を作れるようになれば素敵ですね。
環境問題の解決はどのような状態だと思いますか?
- ”続く” と ”循環” がキーワード -
環境問題は人によって定義も違うし、みんなよくわかってないことだと思います。
でも私は「人によって捉え方が違うから、よくわからない」にとどまるのは嫌なんです。
だからまず、自分で”定義”をしてそれに関して議論するようにしています。
環境問題に対して、昔は省エネ・リサイクルなどが解決策だというイメージを持っていたんですが、今は世の中を持続的な方向に戻していくことが解決だと思うようになって来ました。
直線的なものが円環を描くようになるイメージです。
将来の環境がひどい状況だったら子孫を残したいですか?
自分は長生きしたいですか?きっとみんなそんな生活はさせたくもしたくもないはず。
だったら”持続”という視点で今を捉えるべきだと思います。
冷蔵庫とクーラーをがんがん使ったり、ハウスみかんを食べることだとかこれが”続く”ことなのか、1つ1つに問いかけてみるといいと思います。
エントロピーの増大によって世の中の全てが酸化して終わってしまうのか、太陽のエネルギーを使って植物が行う還元の作業によって循環させるのか、循環している状態は持続的といえます。
光合成つまり還元の天才のユーグレナ(ミドリムシ)は、酸化しかできない呼吸するわれわれ人間からすれば、ありがたい生物です。
ユーグレナ(ミドリムシ)の能力をあますことなくつかうことで、炭素循環社会、持続的な社会を構築できると思います。
ユーグレナ(ミドリムシ)を作るのにもエネルギーを使うということに対して、どう考えますか?
- 環境負荷フリーではなく、より小さな負荷を探求する -
牛肉は自分の体重の10倍以上の重さの穀物を必要とする事を知っていますか?
つまり牛肉を1kg食べている時点で10kgの穀物を食べれたはずの人たちが飢えることになります。
その点、ユーグレナ(ミドリムシ)は光合成ができるから高たんぱくであってもそれに必要なコスト(牛肉でいう飼料)が少ないのです。
一方確かに培養プールの撹拌や培地作りにもエネルギーがかかっていることは事実です。
しかし、エネルギー源をもとの状態に戻すのにどれくらいの時間がかかるのかということがポイントの1つだと思います。石油からエネルギーを使ったとして、もう一度石油ができるまでにどれくらい時間がかかるでしょうか。
ユーグレナ(ミドリムシ)のような植物からバイオ燃料を作る試みは、長い年月をかけて作った石油を、光合成でわずかな時間で作ろうという、そういう試みなのです。
出雲社長から見て、どういう会社を目指したいですか?
- 社員の責任感・意欲に見合った仕事を -
最初は家族のようであっても、企業として伸びていくためには責任感や意欲のある社員に対して、それに見合った仕事を任せていく。これは会社と会社で働く人の関係の原則であると思います。
もうひとつ。
社員同士、それぞれが持つ責任感の違いを尊重しあえる仲であって欲しいと思っています。
野球に例えるなら1番打者はとにかく塁に出ることを、4番打者は三振かホームランかというように、会社の役割にも1つの打線のような、”それぞれの責任感”の分担があると思っています。
弊社は、研究と営業と管理の三本柱がありますが、いい意味で各部署のプライドの高さを相互に尊重する社でありたいですね。
会社をまとめ上げる上で気にかけていることはありますか?
- 目立たない”いい仕事”へのリスペクトを -
これはもう、1つだけです。
私は仕事の成果は自分でアピールするものではないと思っています。
頑張ってる人っていうのは言わなくてもわかるんです、逆に頑張ってない人はどんなに頑張ってるふりをしていてもダメ。
学生時代のサークル活動であったり、今まで色々な人と仕事をしてきたビジネス経験からしてもそうですがほんとに頑張っている人って目立たないんですよ。
だから、目立たない仕事をする人へのリスペクトであったり、自分のビジネスとは直接関係ない人へのリスペクトであったり、色々な人と仕事ができて楽しいというメッセージを発信すること。
これを大切にしています。
そういった気遣いが弊社の中はもちろん、どんどん周りにも広がっていけばいいな、と。
社長が求める人物像というものを教えてください?
- 土台となる責任感があれば何でもできる -
責任感のある人、ですね。責任感という基本的なものを持っている人は何でもできてしまうんですよ、そういう人が必要性を感じて本気で勉強したときに得られるものは学校で漫然と勉強していた人たちが得るものより遥かに大きいですし。
もちろん、その人自身が無理だと思えば無理です。でも、責任感がある人ができると思えばなんでもできる。出来ることしか人間は思いつかない。そんなものだと思いますよ。
出雲社長は自分の夢をどのように見つけ出したのですか?
- 夢・やりたいことがなくても焦るな -
私は講演などでチャンスがあれば「人前で発表できる夢を持っている人はどれくらいいますか?」ということ聞いています。「持っています」という人に手を上げてもらう。
でも、大体参加者の3%くらいしか手を上げる人がいないんです。
そこで大前提として言いたいのは「今現在の自分に夢がないことは別に異常なことではないと認識すべし」ということです。
夢なんて持って無いほうが普通なんですよ、だいぶ年配になって庭の盆栽を手入れしながらふと気づくことだってあるかもしれないし、社会に出て色々経験して色々な人とであってそこから初めて思いつく事だってある。
もしかしたら、今夢があったら早すぎるくらいかもしれません。
特に就職活動の世界では夢を持っていることがさも当然かのように言われていますが、まずはこの混乱から抜けることが重要だと思います。大体、夢を見つけろとか言っている人ほど自分のことについて話さないですよね。「じゃああなたの夢はなんですか?」と問うてみるといいかもしれません。
夢ってそもそも何なんでしょう?
- 自分の”want”にひたすら目を向けてみる -
「今現在の自分に夢がないことは別に異常なことではないと認識すべし」といいましたが、やっぱりみんな夢って欲しいものだと思います。
じゃあ、夢とは何ぞや、という話ですが私は”方法論も含めて色々なものをそぎ落としていって、どうしても残ってしまうもの”だと思っています。
つまり、夢を形作るには”そぎ落とす作業”が必要ということです。
重要なのはそぎ落としの順番で
まず、
自分がやりたいこととやりたくないこと (want) でそぎ落とす
次に自分ができることなのかできないことなのか (can) でそぎ落とす
最後に自分がやるべきことなのかそうでないのか (must) でそぎ落とす
この順番でやるべきだと思っています。
しかし、不幸なことに現在の日本ではこの順番が逆になってしまっています。
例えば、大学の進学を取ってみて「有名大学に行くのが夢です」といっている人がいたとします。
まずはいい大学にいかなければいけない (誰かに言われたor周りの雰囲気がそうなっているなど) から始まって、次に自分の成績ならどれくらいの大学にいけるか、最後に「まぁ、ここだったら行きたいかな」と。
こういうやり方では夢というものは出てこないし、出せたとしても”小さい”夢になってしまいます。
夢はwantからあふれ出てくるものなんです。
自分の”やりたい”という気持ちを膨らませて、最初は「やらなきゃいけないことかどうか」や「できるできない」は関係ないですね。
「いかに見栄えのいい夢を見つけ出そうか?」なんて気にしたらだめです。夢はプレッシャーから出るものじゃないんです。
あせらず騒がず、もっと自分と向き合って、ひたすらwantと相談すること。
ここから始めるといいと思います。
日本女子大学で私がやった同じような内容のセミナーがインターネット上で配信されていますので、興味のある方はぜひ聴いてみてください。
最後に就活生、転職を考えている人に一言お願いします
- 自分の責任感・意欲に見合った仕事を -
自分の責任感や情熱を受け止めてくれない企業でうずうずしている人はぜひ弊社へチャレンジしてください!
世界を変えたい、環境問題と健康に関心がある人にも是非来て欲しいです!お願いします。
あなたから見て社長はどんな方ですか?
- 特別コラム 〜社員さんに聞きました〜 -
・一言で言うと「変人」ですね!(笑)
・超が付くほど前向きで、周りを巻き込んで行くのがすごくうまいです。
・社員のメーリングリストがあるんですが、ほぼ必ず返信するっていうマメなところも、社員の士気を高めている要因の一つですね。言うことは大きいのですが、小さなところへの気遣いもすばらしいと思います。
・アツい人。声と動作全てが大きいです。
・実は前の職場にいたときから出雲さんのことは知ってたんですが、インパクトで記憶に残っていました。社長は社員全員を積極的にリードしていて、すごく存在感があります。
・ときどき気遣ってくれることも嬉しいです。
・弊社は夢のある会社だと思いますが、それを一番上手く説明できるのが出雲さんですね。










