vol.23 研究系ベンチャーをヒト、モノ、カネで支える新しいファンドを確立せよ。

©2018 MELTIN MMI

euglena Project

23

研究系ベンチャーを
ヒト、モノ、カネで
支える新しいファンドを
確立せよ。

リアルテックファンドの誕生

2014.08 -

継続中

新しい産業を生み出す
ベンチャーキャピタルの設立

2014年6月、とあるベンチャーキャピタルで働いていた室賀は、当社の永田から声を掛けられた。

「研究とものづくりを支援する新しいコンセプトのベンチャーキャピタル、すなわち『リアルテックファンド』を立ち上げたいと考えているので協力してもらえませんか。」

室賀は、当社の元社外取締役で、当社の東証マザーズ上場へ至る成長を支えたベンチャーキャピタルの元担当者だ。上場後は当社社外取締役を辞任して、ベンチャーキャピタルに戻っていた。

「多くのベンチャーキャピタルはITベンチャーにばかり投資している。しかし、社会課題を解決するような研究を応援するという新しいエコシステムが日本には必要であり、そのような理想を実現するベンチャーキャピタルをつくりたい。」

そんな永田の思いに共感し、室賀は2014年8月、1人目の『リアルテックファンド』担当者としてユーグレナ社に入社した。

当社社外取締役時代、東京大学インキュベーション施設の前で撮影

多様なパートナーに支えられた船出

入社後、室賀はすぐにファンド設立の準備に取り掛かった。
各種届け出、投資家への説明資料の作成から契約締結までの一連のアレンジ、投資先案件の整理など。10年以上ベンチャーキャピタルで働いてきたこともあり、ファンド設立や運用のためにやるべきことは分かっていた。

しかし、これまでは組織の中にいる専門家とともに進めてきた多岐にわたる業務を、今回は担当者としては1人で設計していく必要があった。また、研究開発やものづくりの支援を主目的とした前例のないコンセプトのファンドであったこともあり、従来とは異なる発想で仲間集めを実施した。経済産業省(METI)や国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)に足を運び、コンセプトを説明し協力を仰いだ。
その結果、『リアルテックファンド』は日本で唯一のMETIとNEDOから同時に認定を受けたベンチャーキャピタルとなることが決定した。

「研究と技術開発系ベンチャーであるリアルテックベンチャーを、ユーグレナ社やさまざまな業界のノウハウを有する投資家や日本の行政を巻き込む形で支援をしていきたい。」

室賀の粘り強い努力が実って、『リアルテックファンド』のコンセプトや価値に共感するパートナーは増えていった。そして、2015年4月にSMBC日興証券とリバネスとともに『リアルテックファンド』の運用を開始し、2016年3月までに日本を代表する大企業など計23社から計75億円の資金を集め、第1号ファンドの資金調達をクローズした。

リアルテックファンド立ち上げ当時。少人数でのスタートだった

第一号案件・未来機械

室賀は投資家の募集活動と並行して、投資先との交渉も推進していった。最初の投資先として最適と考えたのが「株式会社未来機械」だった。未来機械は、水を使わずに自動でソーラーパネルを清掃する軽量なロボット等の開発を行っている香川大学発ベンチャー企業である。

当時、未来機械には多くのベンチャーキャピタルから出資の話が舞い込んでいたが、未来機械の三宅社長はIPOによる投資回収を目的とするようなだけで、ものづくりの支援が期待できないとして出資を断り続けていた。しかし、研究とものづくりを尊重する姿勢や仕組みをもつ『リアルテックファンド』に三宅社長は共感した。そして『リアルテックファンド』は、2015年8月に第一号案件として未来機械に出資をすることとなった。

リアルテックを社会実装し、
社会課題を解決していく

その後『リアルテックファンド』は、ソフトバンク、三菱電機、三井化学など7社の新たな産業界からの出資を受け、2017年3月に第2号ファンドの組成を完了した。
また、投資先は未来機械に加え、ロボティクスで身体や距離の問題の克服を目指す「オリィ研究所」、生体信号×ロボットによるサイボーグ技術の開発を目指す「メルティンMMI」、細胞培養技術を用いた機能食料の生産する「インテグリカルチャー」、台風でも発電可能な風力発電機を開発する「チャレナジー」、月面輸送サービスと月面資源開発を目指す「ispace」など、40社(2018年12月現在)に拡大した。
『リアルテックファンド』は投資先への各種支援に加え、投資家である大企業とリアルテックベンチャーとの交流、シナジーなどの創出などの役割も担っている。

そして、当初、室賀が担当者として単独でリードしていた『リアルテックファンド』は、今では多くの専門知識を持ったメンバーが志に共感し、仲間となった。

リアルテックファンドのメンバー(一部)と室賀(右端)

「1つでも多くのリアルテックベンチャーを積極的に支援し、すこしでも多くの社会課題を解決していきたい。そんな試みを積み重ねることで、新たな産業、新たなエコシステムをつくることができると信じている」

室賀は、今日も『リアルテックファンド』を核とした新たなエコシステムの構築を目指して、社会課題の解決に取り組んでいる。

2018年12月掲出

【リアルテックファンドとは】
ユーグレナ社の100%子会社であるユーグレナインベストメント、SMBC日興証券、リバネスの 3 社で設立した「合同会社ユーグレナSMBC日興リバネスキャピタル」が管理運営するベンチャーキャピタルファンドで、リアルテックベンチャーの投資育成を主目的としている。参加企業は合計30社、ファンド規模は94億円(2018年12月現在)で、日本最大級のリアルテック特化型ファンド。出資者である事業会社とともに、リアルテックベンチャーへの投資・育成を行っている。

【株式会社未来機械とは】
未来の課題をロボットテクノロジーで解決することを目指して設立された香川大学発ベンチャー企業。中東諸国におけるソーラーパネルを、水を使わずに自動で清掃する軽量なロボットの開発などを行っている。

euglena Data

~何をするロボット?~

株式会社未来機械が開発する水を使わない
ソーラーパネルの自動掃除ロボット
中東諸国などで活躍

登場人物

リアルテックファンド
グロースマネージャー
室賀 文治

2014年8月入社。
1人目のリアルテックファンド担当者として入社し、ユーグレナインベストメントやファンドの立ち上げ、投資先の選定、支援などにグロースマネージャーとして従事。

「リアルテックファンドのプロジェクトは、社内外の多くのパートナーに支えられながら進めてきたプロジェクトです。これからも金融、産業界、行政などさまざまなパートナーとのパートナーシップにより、新しい産業、新しいエコシステムをつくっていきたいです」

euglena Projects

vol.00

バングラデシュの子どもたちを
救う素材を探せ。

vol.01

誰もなし得ていない、ミドリムシの
屋外大量培養技術を確立せよ。

vol.02

ミドリムシを
300億円市場に育て上げよ。

vol.03

バングラデシュの
全ての小学校に給食を。

vol.04

煙突から排出されるCO2
ミドリムシを培養せよ。

vol.05

ミドリムシの化粧品事業を
立ち上げよ。

vol.06

日本初のバイオジェット燃料
製造プラントを建設せよ。

vol.07

「ミドリムシ」の名前を
武器にせよ。

vol.08

中国にミドリムシを
普及せよ。

vol.09

スーパーユーグレナを
獲得せよ。

vol.10

バングラデシュの
貧困問題を
緑豆事業で解決せよ。

vol.11

ミドリムシでタケダと
新商品を開発せよ。

vol.12

下水処理場の下水を活用し、
ミドリムシを培養せよ。

vol.13

ユーグレナの仲間の
「行動指針」を作成せよ。

vol.14

日本独自の技術で、
ミドリムシを培養せよ。

vol.15

仲間がより働きやすい
オフィスを追求せよ。

vol.16

ゆーぐりん保育園を
オフィスに併設せよ。

vol.17

ミドリムシで石垣島の
地域活性化に貢献せよ。

vol.18

ミドリムシの認知度を上げる
新商品を共同開発せよ

vol.19

ミドリムシのカフェを
石垣島で開店せよ。

vol.20

ミドリムシを飼料にして
比内地鶏を育成せよ。

vol.21

ミドリムシ入りディーゼル燃料を
いすゞ自動車と共同で実用化せよ。

vol.22

ミドリムシを使った
バイオ燃料を生産せよ。

vol.23

研究系ベンチャーを
ヒト、モノ、カネで支える
新しいファンドを確立せよ。

©2018 MELTIN MMI

vol.24

ミドリムシとクロレラで世界初の
ASC-MSC藻類認証を取得せよ。

vol.25

グループ企業との
シナジーを構築せよ。

vol.26

新しい仲間と、
遺伝子レベルで人を健康にせよ。

vol.27

自由が丘と
ミドリムシを普及せよ。

vol.28

ミドリムシサプリメントの
加工工場を立ち上げよ。

vol.29

理科のチカラで石垣島の
地域活性に貢献せよ。

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