~バングラデシュからの「ユーグレナGENKIプログラム」レポート~


2017年9月の活動報告
~新たなユーグレナクッキー配布モデルの開始~

株式会社ユーグレナ
事業開発部 / バングラデシュ事務所

1.新たなユーグレナクッキー配布モデルの開始

GENKIプログラムでは、バングラデシュに住む子どもたちの栄養問題解決を目標とし、ユーグレナクッキーの配布を行っております。このたび生徒数約350名のマドラサ学校(Madrasah School、以下マドラサ校 )とGENKIプログラムの契約を締結しました。こちらの学校では、バングラデシュの教育課程に加えて、毎日イスラム教聖典のコーランをアラビア語で勉強します。また、今までのように無料でクッキーを配布するのではなく、 プログラムの活動内容や目標に賛同いただいた現地支援者 に活動費の一部を負担していただく、新たなユーグレナクッキー配布モデルを開始しました。
 今回支援者となったアジズールさんは、精米事業を営みながらマドラサ校の先生をしており、さらには教育委員会の一員でもあります。彼の叔父が1999年に学校を設立して以来、一族で学校運営に携わってきました。マドラサ校に通うためには、月200~300円の授業料を納めなければなりませんが、非常に貧しい家庭は無料または半額にするなど考慮しています。また、生徒の80人ほどが孤児で、学校が運営する寮に住んでいます。アジズールさんは「子どもたちの家庭は貧しく、満足に栄養が摂れていません。寮で提供される食事も予算の都合でご飯、豆スープ、マッシュポテトなどと栄養が偏っています。子どもたちがユーグレナクッキーを食べて毎日必要な栄養を摂り、健康的な生活を送れるようにしたい。」と話して下さいました。

2.ユーグレナクッキーのために転校をしなかった子どもたち

GENKIプログラム対象の子どもたちは主にバングラデシュのスラム街に住んでおり、世帯収入は月10,000円から15,000円です。親たちは限られた収入の中から授業料を捻出し、子どもたちを学校に通わせています。約150名が通うアーバンディーブロック学校(Arban D Block School) から歩いて10分のところに、現地大手菓子メーカーのCSR活動の一環で学校が新設されました。その学校に通う子どもの家庭は、月に150円の支援金が学校からもらえます。これにより家計の負担を減らすことができます。新しい学校の入学募集を見た親たちは、支援金をもらうために子どもたちを転校させる意思を先生に伝えました。しかし、子どもたちは「ユーグレナクッキーを毎日食べたいので、転校したくない!」と、それぞれの親に懇願しました。子どもたちの願いを知った先生は家庭訪問をし、親たちと生活事情やユーグレナクッキーの栄養面について話し合いました。その結果、「毎月150円をもらっても栄養満点の食事は摂れない。子どもが健康的に成長してくれることが何より大事。」と親たちは言い、転校しようとしていた子ども20人のうち15人が転校を取りやめました。
 スタッフは、子どもたちがユーグレナクッキーのために転校をしなかったことに驚きました。子どもたちの健康に寄与するため、より一層プログラムの内容を充実したものにしていきます。

3.雨季に子どもたちがする遊びの紹介

バングラデシュでは5月から10月が雨季です。雨季の間は道路が冠水して学校に来られなくなってしまう子どもや、道路が冠水しなくても雨が続くと不登校になってしまう子どもがいます。子どもたちが雨の日でも登校してクッキーを食べてもらえるように、室内でもできる昔からバングラデシュにある遊びの大会をナヤントラユーシーエルシー学校 (Nayantra UCLC School)で開催しました。その様子を紹介します。
 この遊びは日本の馬跳びに似ていますが、少し違う点があります。まず6~7人でグループを作り、じゃんけんで馬を決めます。負けた子どもが馬になり、勝った子どもは馬を跳びながら「雨の歌」を歌わなければなりません。馬を跳べなかったり跳ぶ際に歌をつっかえてしまった子どもが次の馬になり、馬を跳びながら歌を最後まで歌いきった子どもが優勝です。子どもたちは大きな声で歌い、大会は大いに盛り上がりました。「明日もみんなで学校に来て、この遊びをしよう!ユーグレナクッキーで力を蓄えて明日こそ優勝する!」と子どもたちは話していました。
 今後も子どもたちの雨季のモチベーション向上のため、室内でできる活動を実施していきます。

4.子どもたちが将来の夢を語る会

生徒数 約80名のBDPクラブ10学校(BDP Club 10 School) では、登校率向上のためにバングラデシュの国民的スポーツであるクリケット大会などを開催してきました。今回は、「子どもたちが将来の夢を語る会」を開催しました。本行事では、子どもたちが次々に将来の夢を語り、どうすれば夢を叶えられるのか話し合いました。中でも3年生のジュエルくんとラセルくんのGENKIプログラムに関連した夢を紹介します。
 ジュエルくんの将来の夢は先生になることです。彼のお兄さんは貧しいながらも高校に通って*1小学校の先生になりました。ジュエルくんのお母さんは17歳の時に中学2年生*2でしたが、親が決めた結婚のために学校を辞めなくてはいけませんでした。お母さんはジュエルくんが小さい頃から勉強の大切さを伝え、ジュエルくんもお兄さんのように先生になりたいと考えています。また、ジュエルくんの親友であるラセルくんの夢は、お父さんが営む小さな食料品店の2号店を出すことです。そしてジュエルくんとラセルくんの2人の共通の夢は、ラセルくんのお店を大きくし、その収益でジュエルくんが働く学校でユーグレナクッキーを配ることです。
 「GENKIプログラムは僕たちに貧しくても希望をもたらしてくれた。これからも一生懸命勉強し、将来僕たちが子どもたちにクッキーを配るよ!」とジュエルくんとラセルくんは目を輝かせながら語ってくれました。そのとき以来、2人はユーグレナクッキーの配布を自ら手伝ってくれています。

*1バングラデシュでは高校卒業後に小中学校の教員採用試験を受けることができます。
*2バングラデシュでは毎年行われる学年末試験に合格しないと進級できません。ラセル君のお母さんは家庭の事情などで試験を受けるための出席日数が足りなかったので17歳の時に中学2年生でした。

今月もご支援ありがとうございました。
引き続きよろしくお願い致します。