役員インタビュー 永田 暁彦

役員インタビュー

Board member interview

人と地球のために不可能を可能にする
"Because of euglena."の精神

永田 暁彦

取締役 財務・経営戦略担当

意思決定のひとつひとつにも
「ユーグリズム」の精神が宿っている

私と株式会社ユーグレナとの出会いは、他の3人の創業メンバーとは少し異なります。2007年、ある投資ファンドに入社した私の投資育成担当先だったのがユーグレナ社でした。翌年の2008年には、新卒わずか2年目にしてユーグレナ社の社外役員になるのですが、「こんな若造で大丈夫か?」と、社長の出雲も当時は不安だったと思います。そんな出雲を見返してやりたいと、いくつかあった担当先の中でもユーグレナ社に一番リソースを割きました。2009年の冬に2億円を調達し、ファイナンスに関する信頼と実績を得た私は、出雲の依頼を受けて、2010年3月末に投資ファンドを辞めてユーグレナ社に完全移籍したのです。

経営戦略部の仕事は、ひとつは出雲、研究部門、ヘルスケア部門というスペシャリティを持った人たちが、それぞれ自分の本業だけに集中できるような環境をととのえること。不自由のない環境を作って「これがないからできない」という言い訳をさせないということでもあります。もうひとつは、M&Aによって新しい素材や事業を持ち込んで、当社のカルチャーやストラテジーの先にあるものを生み出していくこと。どちらにしても、めちゃくちゃ走り回る3人にパスを出すのが経営戦略部の役割であり、ポイントを決めるのは常に研究部門やヘルスケア部門です。なぜそんな裏方の役割を率先してやっているかといえば、私が創業メンバー3人を本当に素晴らしいと尊敬しているから。上場企業として多くの株主や顧客から厳しい目と外圧に晒されているはずなのに、彼らはそのプレッシャーを社内にまったく持ち込みません。「ユーグレナならこうするだろう」という理念で行動することはあっても、「これをやらないと対外的にまずいから」といった圧力で何かをしたことがないんです。意思決定の選択ひとつひとつに、「ユーグリズム」に象徴される精神とカルチャーが宿っているんですよ。だからこそ、彼らが一番活躍できるフィールドや、ジャンプするジャンプ台を用意するのが、自分の役割だと思っています。

社会という大岩が動く瞬間を見れるのが
ここで働く醍醐味

もちろん、3人の要求水準は高いので大変です。中でも、出雲社長の無茶ぶりをいかに吸収して実現できるかには、いつも苦労させられています。最近も、「AI(人口知能)を取締役にしろ」とむちゃくちゃなことを言われました(笑)。そもそもこれは法律上無理なんですけど、「だって、それやったら絶対世界で一番最初だろう?」って言うんです。そういうオーダーが週にいくつも、死ぬほどくるんですから(笑)。
でも、ミドリムシからジェット燃料をつくるというミッションだって、そんなことが本当に実現できると最初から確信できていた人がどれだけいたでしょうか。出雲に言われなかったら、そんなの無理だろうと思って誰もやらなかったかもしれない。彼のとんでもないビジョンを実現させようと、みんなで脳みそがちぎれるほど考えることによって、自分一人では「ここが限界」だと思っていた地点を、突破できてしまうことがあるんです。

たとえ今は社会が求めていなくても、人々が100%理解していなくても、テクノロジーをベースに前に突き進めば、結果や理解は後からついてくる。そんな確固たる信念とビジョンが、出雲にはあるのだと思います。そして、そうした姿勢や態度こそが、これまで当社が出資や支援、提携、共同開発といった形で多くの人々を巻き込むことができた理由でしょう。みんながいいと思っていながら「うちでは無理だ」と思ってしまってできないようなことを、本気でリスクを背負って全力で取り組んでいる。そんな姿に対して、人々は応援したくなるのではないでしょうか。